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September 20, 2006

動きましょう

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みんなの歯科ネットワークが動き出しています。

元は2ちゃんねるで、4月の保険医療制度改定のあまりの酷さに、全国各地の歯科医師が怒りの声を上げたのが始まりです。
此処まで追い詰められなければ、分からなかったのかと言いたいのは山々ですが、この私とて、ネットや隣近所で愚痴を言うのが精一杯。 中々行動に移せるものではありませんでした。

しかし、今回は切れた先生達が怒りをエネルギーに変えて、動き出してくれたわけです。
現状は、一体どうして歯科医師会は声を上げないのかと思うくらい、
切実な状況です。 一部の悪質な歯科医院は当然として、
決して金儲けや患者さんをカモにするような医療をせず、誠心誠意歯科医療に取り組
んできたところから、もう持たない、続けられないと言う感じです。
これが、小泉改革と、自民、厚生労働省からのお灸ということなのでしたら、悪い所
からではなく、良質な所から潰れて行くと思います。
そうなると、自分も、歯科材料会社もみんな道連れでしょう。
特に、自分なんかはあれこれ言いつづけてきましたから、技工士からも嫌われている
感じで、今更ダンピング競争に入るわけにも行かないし。
安倍氏が総理になっても、この締め付けは変わらないでしょう。
歯科医療業界の内情を、しっかりと国民にわかるように届けてこなかった、組織や監
督官庁に怒りを感じますが、愚痴っても仕方がないし、行動に移そうとがんばってい
ます。

私はもっぱら、技工サイドの考えをまとめたり、意見を出したりし、同業者の伝をた
どって呼びかけています。
ただあれだけ、危機感や不安感を言っていた人たちが、いざ、動きましょうよと言う
と、途端に引っ込んでしまう。
内輪で話すだけなら誰でも出来るのですが。

「技工士は他人を信用できなくなってますね。
歯科医に裏切られて首つったり焼身自殺したりしたのも一
人二人でないし、じゃあ仲間の技工士は、というと、過去、
最近なら選挙の時なんかでも、不参加ならまだしもチクリ、
タレコミが横行しましたからね。」

これはある技工士の意見です。 歯科技工士会はあっても、その活動も含めて、同業者での不信感を増長しかね無い現状は如何ともしがたい。

とはいえ、なんとか「技工士の問題を歯科医が議論してる。」
ところをみてもらえれば、過去あったものとは違うとわかって
もらえるのですけどね。

周りで不幸があっても、香典も用意できなくて人の不幸を恨みだすくらい、この業界は追い詰められています。
一般開業医の大半が、自民に票を入れても良くならないと、やっと学習効果が出てきたようです。
茨城県歯科医師会では自民離れが始まっています。 次期参議院選では、前回総選挙の反動もプラスされて、どんな結果が出るかな。 神奈川16区と大阪9区の補選の結果次第では、技工士会から出る中西氏ももっと足元を見ようと思ってくれるのじゃないかと。

もっとも、みんなの歯科は不党不偏、組織や何かに囚われず、末端からの率直な、そして生きたい、医療をして正当な報酬を貰いたいという熱意だけで集まったからこそ、既存の枠を越えて話が出来動き出せたのだと感じています。


歯医者を減らす必要は分かる。 しかし、毎年4000人の新卒が一向に減らない。
 開業医を潰すより、入り口を狭めるのが道理ではないのか。 私立歯科大は学生さ
え入ってくればぼろ儲けなので、定員減に猛反発です。
幸い歯科技工士は3000人の募集に2600人くらいしか集まらず、卒業するのは
2400人、2年後の定着率は2割程度あるかないかですから、急激に若い技工士が
減っている、減っていくと思います。

そもそも公平でも公正でもないルールで縛られて、個々の先生も技工士も生きてゆこう、生き残ろうとこの10年間は必死だったはず。
それを個人の腕やモラルの話と自虐的にとれば、いくらでも自分達を貶めて話せる。
今までは、自費であるとか、技工料金の差額であるとかが、歯科医院経営の命綱だったわけですが、頼みの自費もどんどん減ってきて、保険点数は技工差額をプラスからマイナスにしてしまうほどに変えられてしまった。
公正なルールの上では、抜け駆けは許せないけど、ルール自体が歪められ不正と紙一重の方法でしか歯科医院の経営が維持できなくなっているのであれば、
それぞれの先生の生き残ろうとする意志を責める事も出来ない。
我々が、個人のモラルとして、省みる事は多いけれど、それと共にこのルールを作りいいように支配しようとする為政者にも、省みてもらわねばならない事も必然だとの思いを強くしています。

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