土俵際
秋場所四日目は初めて横綱大関陣が揃って安泰だった。
相撲は土俵と言う限られた範囲で戦っているからこそ勝敗もはっきりと白黒がつく。
参議院選も安倍首相本人が「私と小沢氏とどちらを選ぶか」と国民に問い掛けた時点で、ガチンコ勝負となったはずである。
結果、民主小沢氏が自民安倍氏を寄り切ったのであるが、ご本人は審判委員は自分達だから黒を白に出来ると高を括ったのだろうが、寄り切られた事実は如何ともしがたく、退陣と相成った訳である。
ちょっと歯科医療業界に目をやって、業界を相撲に例えてみよう。
土俵は歯科医療制度としても良いが、ここでは一つ医療費、言わばパイとしてみよう。
日本の国民医療費総額は2兆5000億円ほどで横ばいだが、この金額を土俵とした場合、歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士、その他が総当りで相撲を取るとしよう。
圧倒的に強いのは横綱歯科医師である。
その歯科医師は強いと言うだけではない、容積が体重がどんどん大きくなっていくのである。
土俵に横綱歯科医師が上がるだけで、もう他の力士は押し出されてしまうようなものだ。
これでは取り組みも糞も無い。
横綱だって動きやすい体型と言うものがあるはずなんだけど、今の歯科医師は毎年3000貫ほど増えつづけているし、他の力士はどんどんやせ細っていく。
こうなるともう相撲を取るどころじゃない。
土俵を調えなきゃいけないお役所相撲協会や保険者タニマチは、どうしているかと言えば、まずお役所相撲協会は医療以外で集まった木戸銭を手前らの財布に入れる事に熱心で、観衆に還元する事なんか考えていない。
保険者タニマチは、お大尽らしさなんかこれっぽっちも示さず、力士にコメを差し入れるどころか、奪う事しか考えちゃいない。
流石に評論家は苦言の一つも言おうとしているんだろうけど、肥えるばかりの横綱歯科医師に押される幕下歯科技工士はもうやーめたと言う訳だ。
後どれだけ相撲が取れるかわからない。 相撲を取る力士の一方がいなくなったら取り組みも成り立たない。
土俵際待ったなしの緊迫感はどこにも無い歯科相撲場所である。
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