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September 11, 2007

歯科業界現状分析

歯科業界と入力し、変換したら先ず死か業界と出る。
笑い事じゃなく現状を象徴していると思うのだが。

歯科技工士は最盛期45000人くらいが就労していたと思うが、今は35000人を切っていると思う。
歯科技工士会も昔は会員目標を30000人と言っていたのが、先の総会では12000人程度だと言う話である。
一方で増えるばかりの歯科医師数は10万人、開業歯科医院数は67000件くらいだろうか。
毎年3000人が新しく歯科医師になり、同じくらいの数の新規開業が起きている。

歯科医療費の総額が2兆5000億円で横ばいどころか、さらに減額され制度も厳しく改定されていくのに、増えるばかりなのはどういう事か。

歯科技工士が減っていくと言う事は、歯科医院の売上の半分を占める補綴を行う人が居なくなると言う事ばかりに目が行ってしまうが、歯科業界と言うパイの大きさが変わらない中で、歯科医師が増えて行けば、誰かが押し出されると言う面もあるのだと思う。

歯科補綴の大半を歯科技工士が行っていると言うのが、現場の実態であるが、これを国家は完璧に否定して見せた。
まだ裁判は始まったばかりだとは言え、国家の回答書を読んだ多くの歯科技工士は、いきなり自分の立場や足元が木っ端微塵に崩れ去ったような無力感、喪失感、虚しさに捕らわれた事だろう。

今までは、離職するのは大半が20代の若手で、ある程度年の行ったベテランは簡単には止めないだろうと思っていたが、自分が受けた虚しさを考えれば、同じように感じてここらが潮時と離職を決める歯科技工士がどんどん出てくるのじゃないかと思う。

歯科医師会は先の参議院選挙で職域代表を国政に送り込めた事から、何らかの変化を起こせると踏んでいるのであろうが、国は歯科医療業界の惨状を知っていながら何一つ歩み寄る気配を見せていない事からも、政府や自民党とは別に、国家を動かす裏方や官僚などは既に決まったシナリオを、例え表面的に大臣が何人変わろうと政権が移動しようと、今更変わらないと言う事を見せ付けているようだ。

歯科医療の中で、歯科技工は只の雑貨製造業と認定させようとしている。
そこには医療としての歯科や歯科技工に対する認知など一つも無い。

現場を知らない官僚や役所には、歯科医療業界は増えすぎた歯科医師こそ第一の問題と言う意識しかないのだろう。

歯科大学の入学定員を1割削減した所で、焼け石に水である。 半分くらいに減らさねばならないことを国は理解していると思う。
入り口で1割、国試で更に何割か足切りし、それ以外に既存の開業医をターゲットに動き出している事は、藤枝市民病院の保険医療機関取り消しではっきりと示された。
更に大きく間引こうと言う時に、歯科技工士の存在証明的な訴訟や、海外技工問題はなるべくスルーしたいだけなんだろう。

昼間のTVワイドショーでは、「来年4月の保険改定で医療制度は大丈夫」なぞというノー天気なテーマを取り上げていた。
いままで散々医療業界を極悪人に仕立て上げてきて、俵禄も取り上げていながら今更なんだと言いたいテーマとコメントであった。

正直、歯科医療業界に限って言えば、大丈夫も何も「死か業界」そのものになるとしか言い様が無い。

誰が悪いと言う気は無い。 悪いとすれば国も業界も組織も、末端の一人一人も同罪であろう。

今後歯科医療においては、国民や患者さん達は安心して低負担の歯科医療をいつどこでも受けられると言う状況ではなくなるでしょう。 それもあと数年で。

業界に於いても、今後生き残るには他人を蹴落とし、誰のためにではなく、自分だけが生き残る為だけを考えて経営を考えるしかなくなる訳です。
歯科技工は国が言うように医療でも何でもなく、完全に雑貨製造だと意識を変えたところが生き残るのでしょう。
それが、言わば国の実質的な運営者達の考えでもあるわけですから。

後数年。 それまでに運営者達の考えを改めさせ、米国の横暴を止めさせる事ができるのか。
国民がからくりを知るのが先か、それとも痛む歯を抱えて途方にくれるのがさきでしょうか。


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