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December 24, 2007

歯科医療、それも保険分野の崩壊は歯科技工の責任だろうか?

どうも歯科技工士の狭窄した意識にとらわれすぎだと言う指摘を受ける。
それは私も承知している。
医療保険制度についても殆ど聞きかじった程度だし、自費や差額にしてもどのような経緯で今のようになり、料金が設定されたのかも詳しくは知らない。

そう言うことに目を向けたり学ぶよりも前に、先ず、自分は生きなければならなかったのだ。
結婚してからは更に家族を養うという目的も加わった。
とにかく、安かろうが悪かろうが仕事をするしかなかった。

積極的に営業を仕掛けた訳ではない。
はっきりいって外向は苦手である。


そんな私でも、仕事を出してくれるところは在ったのである。 

しかし、今はどこの歯科医院も患者さんの減少に悩み、保険点数や医療費の切捨てに苦しんでいる。

今やわずかな保険の技工とMBだけが支えだが、経費を払えば生活費も残らないくらいの売上でしかない。

私のようなワンマンラボが、全国に何千軒と存在するのじゃあなかろうか。
同年で子供も同じくらい、保険の技工以外にさしたる技術も無い実直な友人が、行き詰まったというメールをよこして音信不通になって半年立つ。

私は彼が何もしてこなかった、努力も、状況を変えようと行動もしてこなかったとは言わない。
むしろ彼は私など及びもつかないほど、歯科技工士会で行動し、声も出してきた人だった。

私も友人も、仕事においては先ず今を生きることに精一杯、制度に対して意識を向けるにしても歯科技工士会の活動の中で触れるくらいで、料金問題や歯科医師からの不当な要求にどう立ち向かうかや、同業者でのダンピングをどうすれば防げるかといった事を考えるくらいだった。

今のようにネット環境も無く、歯科医師会や歯科医師の考えや医療保険制度の情報も入ってこない状況では、
私達歯科技工士の大半は、何も見えず聞こえない状態で只仕事をこなすしか生きるすべがなかったのだと思っている。

医療保険制度を良くしよう、守ろうという歯科医師にしても、歯科技工士の問題となると理解があるようでいて、何かずれを、違和感をその言葉から感じる。

それは何故か?

医療保険制度の問題と言いながら、歯科技工士がその営業や外向の困難さを伝えたとしても、歯科技工士の置かれた立場や保険制度での位置付けなどまったく関係なく、歯科技工士に対しては保険技工での質や価値を高めましょうという事も無く、先ず自費での高い技術を持っているかどうか、安いとか酷い状態の保険の技工など拒否するか断るのが当然で、技工を悪くしているのは歯科技工士だという訳である。

私などは自費はMBや金属床までで、後は保険の技工を頂戴できれば充分だというスタンスでやってきた。
自慢できるようなレベルの技術ではない事は分かっているから、高望みせずに。

しかし、歯科技工士に理解があり医療保険制度を維持したいという歯科医師にしても、歯科技工士に望む事、選択の基準は医療として或いは地域の人たちに貢献する歯科技工士の存在などではなく、保険制度を問題にしながら、自費のチタンだインプラントは適性次第だと、保険制度での技工や質よりも、どうすれば歯科医院がコストを掛けられるか、収入にできるかって言う事でしか考えていないような気がする。

高い自費の技術を持ってくる技工士なら重宝するのだろう。
保険制度云々を言いながら、結局歯科技工士は同志として歯科医療や患者さんに貢献するのを求められているのではなく、歯科医院や歯科医師にとって如何に利益を生むか、もたらすかという事しか期待されてないのだろう。

歯科技工士が制度改善や地位向上のために一致団結するどころか、お互いに足を引っ張り合ってきた事は否定しない。
粗悪品の補綴物を大量生産して、患者さん達の口腔内を破壊してきた事も否定しない。
しかし、それらは歯科技工士が歯科技工村で独断でそれを望んでやってきた事だろうか。
最初からそれを意図して進んでやってきた事だろうか。

歯科技工士たちがあまりにも無知無能でモラルにも欠けていたから、歯科の医療保険制度や歯科医院、歯科医師たちが追い詰められたということなのだろうか。

今までのような保険での歯科技工の存在や価値が無くなる事はもはや止める事が出来ないだろう。
歯科技工士の未来を奪うのは歯科技工士だというのも確かだろう。
だが、歯科医療や医療保険制度と言う視点で見れば、歯科医療や保険歯科補綴の崩壊を歯科技工士だけの責とするには異を覚える。
歯科医師からすれば、歯科医師が苦労しているのは全て保険制度とそれに寄生して、粗悪品の作成を拒まず大量生産をする歯科技工士が悪く、歯科技工士が歯科業界で苦労しているのは制度とは関係なく、全て高い自費の技術を身に付けて歯科医院や歯科医師に利益をもたらさない歯科技工士が悪いからだとされる。
何か、もっともな事のようで、ものすごく歯科医師に都合よく解釈されているような気がするのだが。


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Comments

 いろいろお悩みでご心労の様ですが、あんまり目先の社会悪?のみを追いかけないほうが良いと思います。

 人は一人では生きられないことは誰でも知っています。しかし、悩みもし、孤独にもなり、時には犯罪者にもなります。

 東京都が社会福祉事業として、東京都歯科医師会に委託している「身体障害者歯科センター」?があり、都技役員現役の頃研修会に参加したことがあります。そこで、時の責任者の大竹教授が、「人間、自らの持ち合わせている全てを万能と思いがちだが、天は、外見だけではなく、人それぞれにひとつのハンデを与えている。それを見つめ努力の仕様でその人の人生を左右する。」と説かれたことを、もう20年以上前のことなのに覚えております。

 人は完全ではないのだということだと思います。それは、人間としてその相手のハンデを理解し補うことこそが必要なのだと教えられたように記憶しております。

 最近の社会は本当に目にあまる非条理、不合理、破廉恥な犯罪等が尽きず、おまけに不当格差によって人の心身が傷つけられております。

 日本国憲法が制定されたのが戦後間もない、昭和22年5月3日です。

 人は考えることは自由ですが、個人的自由と、わがままのはきちがえが現存の社会状況
に露呈されているのではないかと考えております。

 まず、「基本」は何か。「法律」の趣旨・目的は何か。それを少し勉強するところから始めると、物事の道理を質すことになり、真実が見えてくると信じております。

 私は、人でも、業界でも、組織でも、そして国でも、「思いやり」の精神が何よりも大事な時代だと考えております。


Posted by: 夢見る巌窟王 | January 09, 2008 at 08:34 AM

夢見る巌窟王様

お言葉、ありがとう存じます。

今すぐ答える言葉が見つかりません。
ますます考え込んでしまう自分がいます。

Posted by: G3 | January 12, 2008 at 06:01 PM

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