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December 26, 2007

歯科技工を廃業する事が一番の幸せという不幸。

今年一年間、あれこれ考え、ブログだメルマガだと書きなぐって来ましたが、自分自身、考えが纏まらない、堂々巡りをしているような感じです。

みな歯科に期待して参加を決め、色々思うところを伝えてきたんですが、どうしても自分の殻、弱さ、卑屈さから抜け出せません。

腕を磨く事もせず、心を磨くどころか被害妄想と卑屈さだけを溜め込んできたのが私でしょう。

何を持って普通というのか、保険の技工で求められる普通の補綴物とは何なのか、それすら分からなくなりました。

友人が、廃業しました。
私と同年、子供も同じくらい、持病もあるからとても苦しいはずです。
残念だけど、彼には廃業の判断が正しいよと伝えました。

みんなの歯科も、初期の理想はどこへやら、殆どの歯科医師は保険じゃもう駄目だと思っているようです。
特に補綴は保険じゃ無理だと。
歯科医院の収入の9割以上が保険で、その保険の半分が補綴。
歯科技工士がいなければ半分は無いわけです。
その稼ぎ頭の補綴が、もう成り立たない。 

国も改善する気は無いだろうし、技工士だけがババを掴むのなら、廃業するか、安かろう悪かろうじゃ無く、きっちり請求するしかないはずなんです。

技工士も技工士会も、もう選挙とかじゃなく、歯科医師や歯科医師会に完全に縋りついて安い料金を少しでも割りまして貰うか、ボランティアじゃないんだから一斉に廃業をしたほうがいいと。

歯科技工士の無知と優柔不断、軟弱さや立場の弱さが、ずるずるとこの国の医療保険制度を生きながらえさせてしまった、そう思えてなりません。

医療保険制度の中で、補綴を残し維持するのであれば、補綴物の作製料が歯科医師と歯科技工士の交渉で支払われるというシステムを排除するべきだと考えてはいるんです。
海外委託技工物での訴訟でも、一番大切なのは歯科技工士の立場や責任でしょう。
私達は国が認定した免許を修得し、その義務を果たしてきたのです。
誇っていいはずなんです。 それを認めないというのなら、一斉に廃業すれば良いと。
公的保険の補綴物が歯科医師か歯科技工士にしか製作を認めていないのだから保険が続くなら保険点数からきっちり払っていただきたい。 改定で下がろうがなんだろうと。

歯科医師が判断するのは、その補綴物が患者さんに医療品として装着できるか否かであるべきなんだと思います。
不良品だったら、装着せずに患者さんを守るべき責任は歯科医師にあるんですよ。
そうしないで、粗悪だという理由で安くて当然だとか、安く作らせるとかなんていう事はあってはならないはずなんです。

技工料金が安いのは、歯科医師歯科技工士双方に責任があるから、簡単ではないけど、今のままなら圧倒的に技工士は損ですよね。

みな歯科で話されている事も、最近は職能集団的な内向きの考えになってきています。 
特に、東京新聞やTVの取材を受けて、記事や番組になったことから、マスコミや世間の目が歯科医師に同情的であるから、技官を徹底的に叩こうという人もいますよ。
ほんとはそれじゃ駄目なんです。
それじゃあ私の事をルサンチマンだなどと非難は出来ませんよ。

私個人がルサンチマンであることは一向に構わないのです。
しかし、みな歯科がルサンチマンになってはおかしいのです。

歯科医師を審査指導で自殺に追いやった歯科医療技官。
この問題、この医療技官が罪に問われて当然と考えますが、医療技官個人を叩いても益は無いと思いますよ。
むしろ、厚生労働省が医療技官個人の問題とこの技官を処分、切り捨ててこの件終わりとする口実を与えてしまう。
そうなる可能性が高いと考えてますが、それこそ許されない厚生労働省の責任逃れな訳で、そうさせない為にもきっちり医療技官制度の問題を追及するべきですよ。

話を戻して、保険技工では、値段の競争を排除していただきたい
自費や、保険から外されたものだけ、正当な料金での競争をお願いしたい。
保険の技工物、 歯科医師は装着するかしないかを判断する。
不良品とそれの責任のある歯科医師と歯科技工士は排除されて当然と思う。

保険補綴物製作料金を幾らにするか、どう支払うかは、歯科医師が技工士を選択する基準から外して欲しい。
こうしても、多分、自費志向は続くというか、もっと大きくなるでしょうけど、歯科医師が中間搾取していると見えるような、技工士の犠牲が医療保険制度を底支えしているというような構造を撤廃したい訳です。

歯科技工士は歯科医師がいなければ成り立たない業種だという事は、本当なら歯科医師の存在に感謝し、気持ちよく仕事をして患者さんや医療に貢献したい。

しかし、今みたいに有形無形の形で生活も出来ない料金や酷い就労環境を受け入れるしかない場合、
どれだけの技工士が感謝して気持ちよく働けるのか。

生活の為、自らの不甲斐なさの為、膝を屈するしかないのだと思ってしまうのはなんのプラスも無い。

歯科医師たちだって、患者さんを食い物にしていると誤解されたり、不当に高額な請求をしていると患者さんに勘ぐられるより感謝された方がいいはずだ。 歯科技工士からも歯科衛生士からも。

ニュースになったことで、歯科医師たちの歯科技官への攻撃がすごい訳ですが、歯科技官と歯科医師の関係を、歯科医師と歯科技工士や歯科衛生士の関係に当て嵌めると、特に歯科医師と歯科技工士との関係はそっくりなんです。

保険制度やルール、お金というところで、歯科技官は歯科医師を押さえています。
歯科医師は膝を屈するしかない訳です。 反論できればまだしも、グレーゾーンや不正請求などの後ろめたさもあって、不当だと思っていても今までは膝を屈するしかなかった。

技工士はどうでしょう。
お金も仕事も歯科医師からしか得られません。
自然、膝を着いてしまってきた。
良い関係を維持している歯科医師と歯科技工士も存在しますが、そうじゃないところも多いのです。
最初から安く請け負ってくれる技工所のかた連絡くださいと掲示板に書き込んでいるところだってある。
粗悪品を大量生産しているから安くて当然だという先生もいる。

医療保険制度から歯科技官の横暴が排除されたとしても、歯科医師と歯科技工士の関係が改善される訳ではないです。
改善されるとしたら、最低限、歯科医師からお金が来るというところを変えねばならないと考えます。

自費にしても、差額時代の天井知らずの高騰はごめんです。
もとより技工士には関係なかったと思いますが。


この先、自費の需要が爆発的に増えるとは思えません。
このような消費も人口も減ってゆき、しかも少子高齢化が加速している時代ですから、社会保障などの費用はかさみますがそれだけ重要なんです。
そこから歯科医療や歯科技工士が外されては、国民にしても歯科医療者側にしても不幸な事だと思います。

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