隗より始めることの大切さを知って欲しい。 若い歯科技工士にもそして悩める歯科医師たちにも。
昨夜清水の夜は熱かった。
隗の真髄に触れた気がした。
そして今日、清水テルサの一室は、異様な重苦しさに言葉を失った。
だが、真実を、本当のことを知れば、残るのは腹の底から湧き上がる勝ちたいと言う思いである。
佐野氏が居た。 市川氏も居た。
敵情視察に参られたのであろうが、言う事を言うと午前中でお帰りになられた。
若き人も、惑う人も、悩める人たちも、事実の持つ意味、その重さを理解できたのではないだろうか。
1995年にネットで歯科技工士や歯科医師たちと話しをするようになった。
1998年、技工未来の草案フォーラムに参加した。
IDEAの片翼氏、MI氏に、TK先輩、K氏。 メールもした、あって話もした。
少しづつ少しづつ事実が積み重なってゆく。
しかし何かが足りなかった。
それも片翼氏のブログで欠けた輪が示された。
今日、佐野氏自身が語った・・・・
全てだろうか? 真実なのだろうか?
佐野氏への疑問はある。 疑問を残したと言うよりは落ちた愚象を見る思いがした。
脇本氏の講演に、意志を表す強き目に、搾り出す言葉にこそまぎれのない真実がある。
法は法である。 そして信義は信義である。
大臣告示も国権の最高機関で審議了承され大臣の名の元に官報に告示された法である。
疑義解釈の出された経緯を知れば、法は今も生きていることを知る事だろう。
歯科医療の存在は、増加する一方の歯科医院だけを見れば、何一つ問題の無い繁栄した業種に見えるだろう。
しかし、現実はすでに砂上の楼閣のごとき姿を晒しているのである。
遠くない将来に、国民も歯科医療の内情が医療の本質や医療保険制度の趣旨とは懸け離れた実態に気付き、
実質的な医療保険制度の崩壊に直面すれば、其の怒りは歯科医療業界に向うのは目に見えている。
歯科医師や歯科医師会はそのときにどう向き合うのだろう。
国は裁量権の名の元に、全ての責任を末端の歯科医師一人一人に転嫁する手段にでた。
海外委託技工の問題も、歯科医師の裁量権を認める、それに責任を転嫁する形で、国民が国内法である歯科医師法、歯科技工士法の持つ本来の意味を、法としても意味をなさない所に貶めている事に気付かねばならないのだ。
情報の非対称性が、またパターナリズムや裁量権が歯科医療職の誇りや尊厳を守ってきたのではない。
まったく逆である。
国民がそれに気づく時、訴訟の意義が理解されるだろう。
日技は日技で法人と連盟の峻別も出来ない中西氏を三度会長に選ぶ時、瓦解への道を歩き出すだろう。
日歯、日技双方とも、法人格のある組織としての明日はもはや無い。
余談ですが、中西氏の本音というか、目指す所が分かったような気がします。
自分や自分の会社さえよければそれでいいのか?
仮にも日本技工士会という社会的にも大きな責任と負託とを負うべき人物が、かような意識でよいものなのか。
このような人物を会長に選んでは、歯科医療と医療保険制度の再生と維持など夢のまた夢で終わるでしょう。
3月に会長選挙が行われるそうですが、どうか代議員の方々も、個人や組織の為ではなく、本来の歯科技工士の目的、歯科技工を通して国民の歯科医療と健康、暮らしに寄与するのだと言う志を思い出していただきたいと存じます。 日技という組織が身を律する事ができることをぜひとも証明して下さい。
それが出来なくては、日本歯科医師会に物申すなどとてもじゃないが出来ない事です。
隗より始めよ。
歯科医療崩壊は差額徴収や偽キンパラ事件、委託技工料金の大臣告示、数々の贈収賄事件などに何一つ学ばなかった双方の組織にも大きな責任がある。
日歯が発行した「歯科医療問題の展望その1」 は、一体何への反省だったのだろうか。
国会の参考人に招致された当時の日本歯科医師会副会長斉藤静三氏の言葉は一体なんだったと言うのか。
舌の根も乾かぬうちにあらゆる事をひっくり返しつづけた組織のエゴ、為すべくも無く立ちすくんだ日技の無為無策。
そう、今となっては隗より始めるしかないのだ。
信義も信頼も成り立たない歯科医療業界であってはならないのだ。 お互いに対しても、なにより国民に対しても。
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Comments
いつも拝見させてもらっています。
清水までごくろうさまでした。
G3さんの真後ろに座っていましたw
佐野元会長が来ていたのは少々驚きでしたが
興味深いお話をスタッフ共々拝聴できた事を
うれしく思います。しかし参加人数が少ないです。
静岡市だけで150名以上の技工士がいるわけですが
将来の不安の対して行動できる人は非常に少ないと
感じています。生き残るためにできる事を精一杯やって
いこうと思います。
長文駄文すみませんでしたw
Posted by: おっさ | February 12, 2008 12:57 AM
>おっささん
ほんとうにみなさんご苦労様でした。
分かっていればご挨拶もうしあげたものを気づかず失礼しました。
やどかり君はよくやったと思いますよ。
期待以上の出来ですよ。
脇本さんのお話も素晴らしかった。
新聞社の記者さんも来ておられたし、要約筆記に来てくれた一般の方も驚く内容でした。
確実に社会に伝わるようになると思います。
その時、向き合える「士」でありたいと思います。
Posted by: G3 | February 12, 2008 01:12 PM
G3さんいつもありがとう。
ここへ立ち寄られる方は、「考える歯科技工士」として、意思も、生き方も、「迷っています」と言いながら、ご自分をしっかり持っていられる方が多いように思います。
すばらしいことです。
人のすばらしい発言、考え方、行動、それを見抜く「目」が、この業界に乏しいように思います。
必然的に自己研修があまりにも過重のため、相互研修(社会的)のロスを招いている結果だと思います。
私は、「歯科技工士」である前に「人間」でありたい。
いつもそう考えています。
Posted by: 夢見る | February 16, 2008 07:52 AM