« September 2008 | Main | November 2008 »

October 2008に作成された記事

October 23, 2008

金属裏装ポンティック加算の怪

前々記事で取り上げた金属裏装ポンティック。
50代以上の歯科医師なら、技工実習で四苦八苦の経験もあるのでは。
元々、歯科医師が技工もこなしていた時代に確立した構造ですから、先生方の苦労はひとしおだったはず。

Img1499_2


その古の技工物が、本年4月の診療報酬改定で、製作点数に320点の加算、材料点数にも人工歯や前装材料の加算と共に俄かに脚光を浴びる存在になった。

Img1477


しかし、この加算された金属裏装ポンティックが、古のそれはそれは大変な手間暇と苦労を必要とする、技工を経て作製されるものなのか?それとももう一つある鋳造ポンティックの事なのか?

Img1211

Img1299

ただ加算されてお足がいいので何も考えずにレセプト請求されているとしたら、一応は金属裏装ポンティックなるモノの実像を知っておいたほうがよろしいのでは?

ご覧のとおり、鋳造ポンティックの開窓法の窓埋めとはまったく違います。
その技工の煩雑さ故に、製作点数が320点の加算と言うのなら、すごく分かるんでですが。
でも、ポンティックとは別名ダミー。
つまり、何も歯が無い所に歯を再現せねばなりません。
歯科医師がご自身でおやりになるならそれはそれで結構な事。
しかし、委託技工となれば話は別。
ポンティックの置かれる空間は何も無いのです。 歯科医師はそこに手を加える事も無いはずです。
つまり管理のしようも無い。 完全に製作者に委ねられます。

それでもこの加算が製作にあたる歯科技工士にそのまま払われている可能性はほぼゼロです。
現状では、この加点、製作点数の加点と言いながら、歯科医院の収入に全て回っているようです。

私も請求実績はございません。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

昭和63年5月30日付厚生省告示第165号の本質は「委託技工料」問題にある。 

Img1511

Img1544

Img1522

Img1533


手元にある、日本歯技第191号紙面。 昭和60年4月20日発行

これに出てくる参議院予算委員会質疑は、国会議事録検索を使えばあっという間。

参議院 予算委員会 - 15号
昭和60年03月27日 から抜粋

○安恒良一君 次に、お年寄りの問題としてちょっと歯科の問題について一、二点大臣に触れたいんですが、お年寄りは非常に歯が傷む、そういうことで歯科問題に非常に関心を持っていますが、歯科における歯科技工士の重要性を認識して、診療報酬の点数表において技工料金を別掲し、適正に評価すべきでないかと思いますが、こういう点についてどう考えますか。

○国務大臣(増岡博之君) 技工士につきましては、その仕事がいろいろございまして、歯科医師がみずから行う場合、あるいは病院、診療所において技工士が行う場合、あるいは歯科技工所、いわゆる技工士の作業所において技工士がみずから行う場合等がございますので、その技工料をどういうふうに評価するかということが技術的に検討を要する問題であり、現在中医協で継続審議になっておるわけでございます。その審議が進むよう努力をいたしたいと思いますけれども、しかしこの問題の解決につきましては、やはり歯科医師会と歯科技工士会とがまずみずからよく御相談いただくことが必要であると思いますので、私といたしましてもできるだけの努力はいたしたいと思っております。

○安恒良一君 次に、歯科医療においてメタルボンド冠、金属床義歯、ポーセレン冠などが広く普及していますが、今実際私費にされています。これだけ普及しておりますから保険適用の方向に踏み切るべきだと思いますが、これについてのお考えを聞かしてください。

○国務大臣(増岡博之君) 御指摘のことにつきましては、広く普及しておることは事実でございますので、これを保険給付とするかどうかということについては中医協で御審議を願う事項でございまして、現在検討項目の一つとして取り上げられておるわけでございます。せっかくの御指摘でもございますので、この点につきましても中医協における検討が進むよう努力してまいりたいと思います。


この増岡大臣答弁も虚しく、日歯は「委託技工料」も歯科技工士問題もまともに対応しなかった。
ある一冊の本もポーズなら、国会や中医協で議案となった「委託技工料」を含めた歯科技工士問題も、表向きの建前とは裏腹に、解決する気など無かったのだ。

それから20年。

今や歯科技工士の存在すら認めようとしない国。
そして、大臣告示と委託技工料の位置付けをけった事で、歯科技工、入れ歯や差し歯と言う国民の大事な分野を失う事になった歯科医師会、歯科医師たち。

騙され打ち捨てられてのは一人歯科技工士だけだったといえるのだろうか?

| | Comments (0) | TrackBack (0)

October 21, 2008

日本歯科技工士会に問う!

最初、ここには日技広報誌の付録を貼ってありました。
公益法人が出したものですし、秘密でも何でもない公開文書でしょう。

それでも、許可を得なければ駄目だとのご指摘もありますので、現物を手に入れる事ができるかやって見ます。

とりあえず、HPで公開されているチラシのアドレスです。
http://www.nichigi.or.jp/gikojounei/giko-pon0805.pdf

金属裏装ポンティックについて以前も話題に上げましたが、何を持って金属裏装というのか、どう言う過程で加算が実現したのかそう言った所が今ひとつ理解できません。

これについては、みな歯科のある先生と話している最中です。

配点や加算を決めたのが、厚生省の技官なんでしょうが、加算を働きかけ資料提供をしたのは日技で間違いないでしょう。
とすれば、法文に「保険」歯科技工士は存在しないなどと言う事が、それを厚生省が言うならまだしも、歯科技工士が言うのはおかしいのではないかと。

加算の働きかけ、資料の提出が事実であるなら、保険に歯科技工士が関わっていると言うことの事実上の証明に成ると思うのです。
日技組織が関わっているのなら尚の事です。

保険制度に歯科技工士は関係ない。
これを言いつづけているのは、日本歯科医師会という組織の人たちです。
そしてそれを暗黙の内に肯定しているのが、誰在ろう日本歯科技工士会だと言えます。

金属裏装ポンティックの加算にも、日技は表向き自分達が関わった事を表明していないように見えます。
黙っているならば、保険制度に歯科技工士は関係ないなどという戯言を、容認するだけではないのか。

ある先生によれば、加算分を歯科技工所や歯科技工士に支払っている所は殆ど無いだろうということです。
日技がきちんと主張しない事には、ただ歯科医師が濡れ手に粟の利を得るだけです。
歯科技工士側の働きかけ、関わりが診療報酬改定に反映するのであれば、歯科技工士が保険医療制度の当事者でも在ると認めないのはおかしい。
当事者であるなら、大臣告知に拘束されるのは当然ではないのか。
日技はなぜそれを主張もせず、せっかくの加算も歯科技工士に確実に渡してくれないのか。

国と厚生省は大臣告知に沿って粛々と施行し、7:3は実行されていると言う主張を崩さないでしょう。
日技が何時までもモノを言わず、行動を起こさない限り、私達は本来の権利を手にする事は出来ないままです。

私自身、こんなチラシが出ていることを知りませんでした。
算定できる条件だけではなく、どう言うものが該当するのか?
特に、私などより先輩の歯科技工士であれば、金属裏装という言葉に、古い縫製冠時代の言葉や、レジン歯、陶歯をポンティックに使っていた時代の言葉など重ね合わせて、さらには材料点数や人工歯料などが書かれていることからも、適応されるのは条件を満たしたものだけかと考え込んでしまう。 
それが分からないままでは、歯科医院には何も言えないという思いで来ました。

通常のブリッジ製作では、ダミーも一旦ワックスで再現し、窓明けを施している事を考えると、レジン歯などを使っていると逆に非効率、煩雑になるだけなんです。
通常の窓明けで、人工歯など使っていない、熱可塑性レジンも硬質レジンも使っていないと言う所が殆どである現状を考えれば、加算があるからと言って、面倒な作業を増やしているのかどうか。

歯科医師はそも金属裏装ポンティックがどう言うものであるかを理解して、レセプト請求をしていると言うのか。
委託技工に出していながら、加算分は技工料金には反映させず、もちろん金属裏装ポンティックだからと言って、材料点にある人工歯材料など使用していないポンティックであっても、レセプト請求にはどうどうと加算分、材料加算を算定しているのでしょう。
現状では加算分は歯科医師丸儲けです。 日技の成果はこれに尽きる??


みな歯科の先生にしても、何をもって金属裏装ポンティックと呼ぶのか皆目分からない状況でした。

日技は選挙などで国政に打って出るなどと言う必要はありません。
金属裏装ポンティックを持ち出すまでも無く、歯科技工士は医療制度、医療保健制度の当事者なんだ加算分は製作者に支払われるものであり、材料点も実際に使用した材料の経費だとはっきりさせればよいだけです。

訴訟の本質も歯科技工としか技工士と言う存在をはっきりとさせる、そう言うことであると思います。

日技よ、チラシで歯科診療報酬改定やその内容、加算を知らせるなら、先ず歯科技工士と歯科技工士会とが健康保険法や歯科技工士法と共に医療保健制度と診療報酬とに関わっている事、当事者である事をはっきりとさせろ、けりをつけてみろ。
あのチラシなど、まるで歯科医師会が会員に向けたもののようではないか。

そも、技工に保険も自費も無いと言うが、保険も自費も技工だというべきだ。
日技は関係ないというなら、そして実勢料金に反映されていないままなら、歯科医師会や医療制度の提灯よろしく診療報酬改定を言う事も無いではないか。 

保険制度と歯科技工士は関係ないなどと言われたままにしておく事が、どれほど末端の歯科技工士を追いやっているのか考えてみろ。

末端の歯科技工士が苦しむのも、何一つはっきりとさせない、けりを付けない日技に大きな責任があるんだぞ。
選挙などで我々の目を誤魔化すな。

Continue reading "日本歯科技工士会に問う!"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

October 20, 2008

もう一つのミッシングリング

昨夜、歯科技工の海外委託訴訟を支援する会の会合に参加してまいりました。

今まで、脇本代表に多大な負担が掛かっていたものに対し、協力してくれる支援者で組織だって対応できる体制が構築できそうです。
問題を全国に浸透させる。 今起きているのは、歯科からの医療保健制度破壊であり、国はそれを上手く利用して国の費用負担、責任逃れを実現している。

ぶれず揺るがず歯科医療と国民を守る。

それが歯科技工士の矜持、裁判の真実。


さて、今や私のライフワークともなった大臣告知の真相追究。
新たな資料を手にする事が出来ました。

Continue reading "もう一つのミッシングリング"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

October 17, 2008

連投連投、また連投。

情念党をずっと読みつづけてきたのですが、投稿したくてもいつもエラーが出て泣いてきました。

何度も書いては消えてしまう、或いは刎ねられてしまう。

それがやどかり君に聞いた方法だと、面倒だけど確かに投稿できる。

それでこの何日か狂ったように連投してきました。
多分、今の私は躁状態なんでしょうね。

昭和63年に出された歯科技工の大臣告知も、長く言いつづけてきましたがやはりこれ大事ですよ。
信義信頼を守る事が、数値以上に意味を持っているんですから。

通則5にある7:3問題。

これ、実勢価格は診療報酬の7割どころか4割5割に当たる金額が普通なんですが、これじゃ喰える訳無いんです。
ところが岩澤論文で言えば、この4割5割でしかない実勢価格が、政府集計のデータ上は7割と化粧され、曲がりなりにも7割相当以上の点数を診療報酬にしていますよとの国の建前に変わってしまっているわけです。
化粧された価格ではない、本当の技工料金を7割相当額どころか8割9割相当額に膨らませれば、歯科医院の取り分である3割相当の部分も同じ比率で膨らませるしかないとなるんです。

ダンピングに明け暮れるのじゃなく、大臣告知を大事にして信頼を守り、7割やそれ以上の実勢価格を維持してくれば、補綴点数に関して大臣告知もある以上は、国も無碍にはできなかったと言う事でしょうか。

難しい理屈や解釈じゃねえ、もっと単純に当たり前に信義を守ればいいんだ、なぜそういえなかったんでしょうかねえ。 

ちょっと話が逸れますが、ホンマ、どうやったら我々歯科医療者側からも、医療保健制度を大事に思っていますよ、患者さんの為にも国民と共に維持して行きたいんですよというサインを出す事ができるんだろう。
http://www.kenporen.com/kenkohoken/shiten.php?id=200810
けんぽれんにこんな記事が出るようじゃ、歯科業界は患者さんそっちのけで目先の金儲けに狂乱していると思われてもしょうがない。

これじゃ差額問題で日本歯科医師会会長が国会喚問された時代に逆戻りだよ。
今はあの時代より裁判とか損害賠償で訴えられるリスクが大きくなっているのにさ。

それに、歯科技工士に根強くあるのは、どんなに診療報酬が改善されても、どうせまた梯子を外される、全体が大きくなっても、すぐまた実勢価格は押えられちゃって豊かになるのは歯科医師だけ、歯科技工所経営者だけじゃないのかって言う思い、不信感だろうな。

今の日歯や日技が牛耳っている状態では、信頼感よりもその不信感の方が7:3で大きいんですよ・・・・はぁ~~

| | Comments (0) | TrackBack (0)

October 15, 2008

星を継ぐ者

表題はJ.P.ホーガンのSFデビュー作で、私が文庫本を手にしたのは1983年頃だったでしょうか。
ともかく読んでものすごく引き込まれましたね。

E・E・スミス、アーサー・C・クラーク やスタニスワフ・レムなども読んでいましたが、なんかもっと重厚で謎があって人間て何か?どこから来たのかと考えさせられて。
訳された巨人達の星シリーズは全て読んでいますが、未訳の巻もあるそうでどんな内容なのか出来れば読んでみたいと思います。

1983年頃と言えば、私もまだ25歳、なんとか限定解除も果たし、バイクはCB750FCで走り回っていた頃です。
歯科医院の院内ラボに勤め、自分の生活、仕事、将来に何の疑問も挟まず、一番幸せな時代だったのじゃないかと今は思います。

それから25年。
一体何が幸せなのかと思うくらい、今この職にあることが悲しくてなりません。
宇宙の歴史、地球の歴史、日本の歴史からしたら、この25年間などカミオカンデでニュートリノなどの素粒子が光る瞬間ほどの意味も無いわずかな時の流でしょうが、その頃に起きていたことが今の歯科業界、社会保障や国の形にまで関わる事になっていたなど、予想できるわけも無く、一瞬にも及ばない時の流れの中で、私に出来ることはせめて流に棹差して、波紋を起す捨石となるくらいかも。

月に残されたありえない宇宙服を来た人間の遺骸。

今の地球人は地球から生まれたものなのか?それとも宇宙から来た星を継ぐ者なのか。

明治以降の日本の歯科医療史の中で、歯科技工士は歯科医療から生まれたのか?それとも歯科医師から生まれたのか?

歯科技工士は歯科医療と言う星とはまったく別のところから生まれたと判断され、そして今、その存在を継ぐ者を失おうとしている。

J・P・ホーガンの未訳の作品。
それに書かれている、星を継ぐ者は誰なのだろう?どこから来てどこに消えたのだろう。
歯科技工士の将来も、未訳の作品同様に内容も結末も知らない方が幸せなのだろうか。

情念党投稿した文は本文へ。長文です。

Continue reading "星を継ぐ者"

| | Comments (2) | TrackBack (0)

« September 2008 | Main | November 2008 »