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April 01, 2009

歯科のと言うか医療の末端は官製不況?。(´・ω・`)

その2その3と続けるはずが・・・・

思いは千路に乱れて。

過去に景気に左右されないと見られていた歯科技工士が、転職したり離職あるいは廃業する理由といえば、
腕の問題と言われるのが関の山だった。

しかし、過去10年間、今も続いている若年歯科技工士の離職や転職は、はっきり言って現状の技工料金では生活できない事が理解されてきたからだと思う。
それでも経営が成り立ち、人も入ってこれたのは、原価を無視した低料金でも数でカバーできていたからです。

保険制度以前は、そも歯科医院も少なかったし、ちょっと田舎だと気楽に歯科医院に行くと言える状況ではなかったと思います。

私なんかも子供のころには、虫歯に正露丸を詰めるとかされたし、根っこが膿んで歯茎のあたりが膿で膨れ上がれば、焼いた針で穴を開けられたりしていましたからね。

やはり歯科医療の需要を一気に掘り返したのは、診療報酬が安い安いと言われているけど保険制度が設けられてからだと思います。

事実、非難する割りに歯科医師会の人達も保険医の看板は下ろしませんよね。
保険診療が命綱だという事を、表向きにはけなすけど否定でき無いはずなんです。

最初のころは半額負担ですか?
乳児などの医療費が無料になるには、それなりのドラマがあったわけですし、今の小学生まで無料とか中学生まで無料というのは、国保の患者さん負担分を市町村が肩代わりしているという事であって、市町村がそれを止めてしまえば、負担は発生するのだと思います。

現在、被保険者の窓口負担は3割です。
毎月3万以上の保険料を払って、いざ医院で受診すれば3割負担。

これが負担として大きいか小さいかは、多分、医療者からすれば私たちが提供する医療サービスのコストはもっと高いよと言いたいところでしょうが。

でも、受診する側からすれば、3割、軽減されて2割や1割の高齢者とかいろいろありますが、それでも普段保険料を天引きで払っている上での窓口負担は、この不況下ではお財布というか家計にも、心理にもずしりと来る物があるんだと思います。

歯科医院の増加が、医院あたりの患者数を減らし、可処分所得が減る事や虫歯の減少など、患者さん自身の受診抑制につながっていますし、ホテツ自体も減少もしていますから、今までは若い人達が就労環境の酷さと給料が手取り7万とか8万と言う、労働基準法も無視した給料に愛想をつかせて辞めて行く状況に変わりは無いんですが、これからは受注の数が減る、場合によってはまったく受注が途絶えるような歯科技工士も出てきているようで、一本あたりの技工料金の安さが致命傷になってきていると思います。

歯科医院は患者さんさえ来れば、安いとはいえ初診料などは入りますが、作ってナンボの歯科技工士はそうは行きません。

将来、歯科医療は技工面も含めて完全に二極化するのかもしれませんが、私は三極化だと思っています。

一つは今の自費診療の流れで、すべての医療費を自己負担できる富裕層に向けた歯科医療。

一つは、公的かあるいは民間保険に移行するか分かりませんが、現行の健康保険制度に近い、疾病としての歯科疾患をカバーし、最低限のホテツは受けられると言う歯科医療。

そしてもう一つは、そも医療などとは端から縁が無い、医療難民に向けた、存在しない歯科医療。

三つ目の定義はおかしいかもしれませんが、それまで保険料を払ってきても、何かあれば受けられなくなる歯科医療であるとか、窓口負担が重いから受けないと言う患者さんにすれば、制度はあってもあるいは目の前に歯科医院はあっても、患者さん本人からすれば存在しない歯科医療だからと思うわけです。

とまれ、歯科治療の必要な国民は相当数存在しますが、もろもろの理由で歯科の受診が押さえられ、受診しても痛みなどが収まれば、それ以上のホテツ治療までは我慢すると言うケースも出ているし、表面的には不景気による需要の低下ともいえますが、歯科医療の場合、単純に景気動向だけが理由だとはいえないから難しいです。

さすがにこうなれば、いろいろな意味で何とかこらえている中高年の一人ラボも、いよいよ淘汰の時代を迎えるのかもしれません。

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