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October 15, 2009

存在の証明 

トラヴィックの車検が切れて半年になる。
放置である。

控訴審判決、開廷は午後1時10分。

朝9時過ぎに家を出て、上のバス停で待つ。 9時15分の後は正午過ぎまでバスは無い。

橋本には30分ほどで着く。 急ぐこともなく、朝飯代りにそばをすする。

どの路線を使うか迷ったが、京王線で行くことにする。
未だに駅と路線の関係が理解できない。
何度も確かめながら神保町で乗り換え日比谷で出るだけだと。

東京の地下鉄駅はとにかく入り組んでいる。 おまけになんだかよくわからない位、乗換えや移動距離が長い。
神保町で乗り換えるのも確認しいしいだったし、日比谷で三田線改札からA14出口まで行くのも数百メートル移動したような気がする。

それでも地上に出ればそこは帝国ホテルの真正面?

P1010067

何度も来てるし、前も通ったはずなんだが、じっくり眺めたのは初めてだった。


開廷まで1時間以上ある。 日比谷公園で時間を潰す。

P1010068

梢の向こうに見えているのが弁護士会館。 右に裁判所。

中ほどに100円カレーで知られたレストランがあった。

P1010070



写真を撮り忘れたが鶴の噴水のある池でしばしなごむ。
お役人らしい人たちが多数行き交う。


気がついたら1時近くだった。 駆け足で裁判所に向かう。
エレベータホールでKさんとAさんに気づく。 連れだって乗り込んだ。

法廷前に脇本さんのシルエットがあった。 判決数分前、胸中に去来するものは何だろうか。
いつもどおり握手は力強い。
待合室には仲間の顔がある。 

ほどなく傍聴席に着いた。 国側代理人席に誰もいない?と思ったら、私の左側、ドア近くの傍聴席にグレーのスーツ軍団が。 

法廷事務員が開廷を告げ、さあと身構えていたら判決は終わっていた。
何だかわからずに唖然とする仲間を振り返って顔を戻したらすでにグレーのスーツは消えていた・・・


あっけない、あまりにもあっけない言い渡し。

判決文は6枚。
ほとんど一審判決にあるとおりだから、書くことは何もないと言わんばかり。

歯科技工士側からすれば、国が言う公益を維持する、実現するために歯科技工士法があり、その法の下に国家資格である歯科技工士が業務にあたっていると、そう考えていると思う。

しかし、国が言い裁判所が判断するところによれば、

「第1条 この法律は、歯科技工士の資格を定めるとともに、歯科技工の業務が適正に運用されるように規律し、もつて歯科医療の普及及び向上に寄与することを目的とする、という一般的公益としての公衆衛生の保持を目的とするものであって、個々の歯科技工士に対し、具体的な法律上の利益として、歯科技工業務を独占的に行う利益を保証したものとは言えないことは、原判決が詳細に説示しているとおりである。」

となってしまう。
歯科技工士の地位が保全されるべきだとの権利の確認についても、

「具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争を前提とするものとはいえないから・・・・」

この判決を読む限り、進行協議とはなんだったのかさっぱりわからない。

歯科技工士には権利も義務も無い、地位を確認する資格もない。
そう言われているような虚しさを感じる。

多分、歯科技工物そのものの材質的な、あるいは機能的な機質的な理由から、患者さんの一人でも実際に死んでいて、その死亡者の家族なりが、国の不作為を訴えれば、国は自らの責任を認めるどころか、当判決で、公衆衛生上の公益を保持しているのは国と法律であって、実際の責任はその歯科医療を行った歯科医師に押し付けるのだろうが、個々の歯科技工士には権利も義務もないと言っておきながら、歯科医師だけにとどまらず、実際に作成した歯科技工士にも振り向けてくることは目に見えている。

歯科技工士法とはなんだろう?

それによって規定された養成課程をへて国家試験に受かり免許保持者となったのではないのか。

公衆衛生は予防的なものだが、健康であるためにはどうするかと言う事でもある。
医療は、不幸にして疾病や傷害になった場合に治療し生命を維持、延長するためだろう。

それを公益と言うのであれば、歯科医療とそのホテツ、技工とは国の言う国民の公益を具現化しているのだと思う。

その利益を甘受し利用しているのは主権者たる国民であり、国である。

国(国民)は歯科技工士が担い具現化している公益に対して、コストを認め費用負担する意志も無いと言うのであろうか。

それとも、鈴木さんがブログで書いているように、天皇の僕なんだから施し以上のものは求めるな、恩寵のたばこ一本でも与えられればそれで喜べとでも言うのだろうか・・・

これくらいは本部HPかブログに書かせていただきたい。


民主党政権になっても、同じ方針、司法判断と言うのであれば、つまり、自民党政権時代の行政やその判断に対し、
共産党や民主党の議員から出された質問主意書に対しての返答と同じだと言うのであれば、
現政権は民主党は主張を変えたと判断されよう。

そうではないと証明してくれるのであればと、民主党に働きかけていくべきと思う。

歯科技工士とは何なのか?

ここまで来れば、国の言葉で一言でもいい、何かについて言わせない事には歯科技工士の無念は晴れそうもない。

皆保険の歯科医療の実質を担いながらも、その生存権すら認められないかのごとく、国や歯科医師会、歯科医師によって正当な報酬を望むことも許されず、次はその存在そのものを否定される。

建前と言う仮面の向こうに何があると言うのだ。

歯科技工士と言う有資格者が歯科技工で違反とされることをすれば、歯科技工士法違反になる。
多分そう言うだろう。

しかし、歯科技工士法と言う法律上は、歯科技工士には権利も義務も、そも歯科技工士とは何かを問う資格すらも無いと言うのが国の言葉であり司法判断だとすれば、その法律にはそも強制力も法の意味もなく、ただの公衆衛生上のスローガンに過ぎない。
歯科技工士でもなんでもない、ただの人が歯科技工を行えば、それは歯科技工士ではないのだから、犯罪でもないし違法行為でもないと言うのだろうか。

この判決を受け入れれば、歯科技工士はそれを名乗る根拠も、そも技工を行う根拠も何も無いのだと自ら認めることになる。
それはなにも歯科技工士だけにとどまらない。
すべての国家資格に国の返答が当てはまるのであれば、資格制度などこの国に必要ないではないか。

訴争の限界、民事の限界もあるだろうが、進行協議を進めた裁判長を変え、本質的な争点には踏み込まず、国の体面を守ることがすべてと言う司法の前では、歯科技工士の存在証明すら必要ない事なのだろう。


何をもって自己の存在を証明して行くと言うのか?

それを聞いてみたいものだ。


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