歯科技工士加算。 これで中医協も厚労省も日歯も日技も、保険と歯科技工士は関係ないと言えなくなった訳だ。
自分の実感として、今回改定での歯科技工士加算の意味を、深くは受け止めず、実利という面ではどうせ歯科医院や歯科医師にしか渡らないものと諦めていました。
しかし、。 あらためて売文家さんには I Love Youです。
そうなんですね、これで保険に歯科技工士は存在しないとか、厚労省も歯科医師会も言えなくなった。
もちろん、逃げてばかりの日本歯科技工士会も正面から向き合わざるを得なくなった。
身内での点の取り合い、搾取を知られたくないからか、高学歴の歯科医師のプライドからか、歯科技工士などその存在からして、認めたくないのだろうが、こうもはっきりと歯科技工士加算が出てしまうと、歯科医師会や歯科医師政治連盟、当の歯科医師たちはどんな気持ちなんでしょう。
私などは、中医協では歯科医師会の代表がすげえ発言力を持って、丁々発止のやり取りをしているのだとばかり思っていました。
過去の歯科新聞とかで、日本歯科医師会の議事録などをみると、大阪の岡ちゃんとか、すげえ怒鳴りまくって歯科技工士を叩いてる。 それくらいの迫力で中医協でも吠えてると思ってたんですが・・・
本題に戻してっと。
私も院内ラボからこの業界をスタートさせましたが、臨床の勉強にはなりましたが、やる事は代診と変わらないことだってありました。
患者さんを前にして、手を出すなと言われるのじゃなく、やれとかやっといてくれと言う事の方が多かった。
重宝されているのだと最初は思っていましたよ。 意味が違っていたようです。
義歯やクラウン等の調節や研磨と言ったら、自分がやった方が何倍も丁寧に仕上がる訳です。
まさか、カーボンランダムやカーバイトバーで調整してそのままなんてありえません。
でも、あるんですよ。 そして最終仕上げを考えれば研磨の余地を残しておかないといけないのに。
現状でも、歯科医師が調整し、最終仕上げの研磨は歯科衛生士や歯科助手が見よう見まねでやって居るところも多いでしょう。
現に、そう言う事をさせられているが、これ合法なんですかというような質問があちこちで見られる。
ならば、歯科技工士をチェアサイドに雇用して、患者さんには触れずとも、研磨仕上げやその他石膏注入など、技工の勘所が必要とされる業務を認め、加算も考慮してくれればいい。
今回の加算、そんな意味での歯科技工士の存在ではないはず。
義歯の修理に限定されてますからね。
そして、昔ほどに院内ラボの歯科技工士が存在しない以上、加算を算定できる歯科医院は思ったほど多くない。
厚生労働省も、実際に蓋を開けてみれば、把握している院内ラボの歯科技工士の存在以上に請求が発生していると分かれば、歯医者さんの裁量権に責任があるとか言って包括化し、点数消滅なんてあるかもね。
そうしないためにも、歯科技工士法の噂守を歯科技工士だけではなく歯科医師会や歯科医師こそが言わないとだめでしょう。
海外委託など、歯科技工士法のために起こしている裁判への対応を見れば期待薄ですが。
それでも、売文家さんが指摘してくれたように、厚生労働省と中医協とに、歯科技工士の存在をはっきり認めさせたという事は大きい。
例え歯科医師の裁量の元にしか存在しえないという縛りがあってもです。
少なくとも「8020野菜」を作って生活の足しにしろとか言うよりも、我々歯科技工士の本来の役目は、患者さんひいては国民への歯科技工による貢献なんだとはっきり言えます。
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