歯科をどう見るか
気が付いたら、自分もこの層に入っていた。 ちと、やばいG3です。
誰も深刻に捉えていませんが、それでも逃げられそうもないのがこちら。
自分名義の資産なんて負債しかないし、もう、何が起きても受け入れるしかないですが、最悪、親子四人が宿なしになる可能性大ですが。
そんな下々の不安をよそに、中西さんは桜井議員や大久保彦ドン、金沢衛生士会長らと、沢山の聴衆を前にパネラーを務めるよりも重要な職務をこなされているようで、さすが、雲の上の人はやる事があっていいなあと。
少なくとも、現時点で歯科医療問題に直接取り組んでいる業界トップと政権与党の桜井議員とを袖にするほどの要件なんですから、きっと、下々歯科技工士だけやなく国民生活にも影響するほどの事なんだろうととりあえずヨイショ。
ところで、海外委託問題を訴訟提起してから早2年。 最高裁の裁定や如何にと原告団は固唾をのんでいる訳です。
そうしている間にも、海外技工物の件でとか、補綴物の品質管理と歯科技工所の構造設備基準とか、CAD/CAMとかの話題も表だって語られるようになりました。
もしも、脇本さんが訴訟を起こしていなかったら、果たしてこんな話題がまともに戦わされ、報道されたかも疑問です。 そういう意味でも、原点を常に忘れずにいたいと思います。
さて、ここ一連の我が記事はどちらかと言うと抽象的な印象を持たれたと思います。
暇で考える位しかする事が無いからでもありますが。
前記事でも書きましたが、ネットやメディアを通じて受ける、歯科業界からの情報、歯科専門誌や一般マスコミを通してのもの、歯科関係組織からの報道や広報、歯科関係者それぞれの様々な媒体での発信。
確かに、色々あるのですが、何か違和感を覚えてならない。
それは、歯科医療とは何かとでも言うか、根元的な所から、はっきり言って、歯科を医療として真面目に捉えようと言う視点を欠いたまま、即物的に目の前の事象を言っているからではないか。
底辺の歯科技工士から言うのもおかしいかもしれないが、例えば海外技工物についての意見には、歯科技工士が歯科を医療としてと応えようとしているのに対し、歯科医師たちはホテツ(技工)として歯科を捉えているのだなと思えてならない訳。
逆の捉え方ならすごくわかるんだがね。
歯科技工士の立場から言えば、篠田先生の主張などは、ごもっともと言うところが多い。
しかし、国民が求める歯科とはそれだけのものなのだろうか。
特に日本は皆保険制度の国であって、国民も歯科を医療環境の一環と受け止めているのではないのだろうか。
個々の歯科医師や歯科医院への信頼と言うのも、皆保険や日本の医療制度への信頼と言うベースによって、実は、歯科や歯科の治療内容や施術者、専門職への信頼、信用というフィルターとなって国民に見えているのではないのかなと。
そして、一連の議論や話題の過程で思うのは、そういうフィルターになっていて尚且つ国民が漠然と受けている印象のようなものを一切無視するか、クリアに見えない、見とおしていないのは国民や患者側の責任だとでも言うような、歯科側の一方的な主張ばかりが独り歩きをしてしまっていやしないかと言う事。
具体的に言えば、歯科業界から発信される歯科の情報や話題は、ほとんどホテツや審美の事ばかりで、歯科の例えば虫歯の治療や進行を止めるとかどう治癒するかとか、再生医療や浸食を如何にするかとかの話題は、よっぽど探さないと出てこない。
保険診療や皆保険制度にしても、まだまだ歯科医療とは何かと言う根本問題からは程遠く、改定で診療行為が改善されたとか、より良い治療が出来るとと言うような話題はほとんど無くて、歯科医師側の御都合による疑義解釈がどうの、点数がどうのとか言った話ばかりが垂れ流され、では、国民と患者さんに良い歯科医療を提供できますと言うような話はまず無い。 保団連の保険でよい歯をと言うのが在るくらいのものだ。
これでは、国民にとってアンフェアだろう。
保険診療の内実を、国民に正直に伝えずに、自費の利権だけは死守して、一方的に皆保険や保険診療を理解しない国民が悪いとか責任があると言うのも納得がいかない。
と言うのも、業界の中に居れば、今出されている話題などは表向きの事で、イギリスのブラウン首相じゃないが、国民不在のところでは全く違って好き放題言っているのも事実なのだから。
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