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September 27, 2010

DICO社などの許認可されたシステムについて

頭の中で複数のキーワードがごっちゃになっている状態です。

例えば先日お伝えした日技の代議員会と記念式典。
予算が無い事を理由にして、関係者だけでやったようなんですが。

某県技会長がツイッターで教えてくれましたが、来賓は厚労省の局長おひとりだったようで。
ピアノ演奏などもあったようですが、実質は日技執行部と全国の代議員と、表彰されたため本音では何なんだよって言う思いで行った方たちと、無条件で表彰うれしいなって行った方たちと。

とりあえず、盛り上がったんでしょうかね。 内輪で。

日歯関係者も、国会議員や地方議員さんの御祝儀や出席も無く、かたい絆で結ばれているのは厚労省だけ・・・・


みな歯科さんが連載的に続けてこられた、「歯科技工士問題の改善を目指して」の9章が公開されました。
一応、みな歯科さんの結論が出たと言う事なのでしょう。

ずいぶん引っ張ってこられましたから、何かしら劇的な内容が出るのかと期待されてきた向きも多いとは思いますが、私としては読み終わってみてずいぶん拍子抜けしております。


歯科技工士問題に関する限り、前線の歯科医師の目からは全ては歯科技工士達の自爆行為と言う事で落ち着くのかなと思います。

そして、ホテツ需要や疾病動向、社会構造の変化を理解もしないままに、安易な結論から歯科技工士になった人達に、歯科技工崩壊の責任があるとなってしまうのでしょう。

改善を目指してと言う表題通り、最終的には過剰な歯科技工士の淘汰と言いますか、大幅な人減らしを結論とされたように読めます。
現に働いたり開業なさっている仲間の皆さんに対しては、無駄に業務を続けるより、さっさと廃業した方がいいよと決心させてもらうようにも取れますし、歯科技工士教育や養成に関わっている皆さんにも、これ以上悪あがきをするなと言う事でもあります。


一方で、養成制度を4年制の大学化をとも提言しています。
学生志望者も激減している今、歯科技工士の養成はすでに4年制の大学になった所だけ残して、2年制の専門学校は全て廃止するしかないのでしょう。

そして、既に開業したりしている有資格者は、有名無実化した資格と共に終焉を迎えるのでしょうか。

歯科ホテツの大半が、人の手によるビルドアップ的な手法に頼っている訳ですが、その部分にもコンピューター化の波は押し寄せてきている訳で、ここ数年、CAD/CAMによる削り出しと言う手法から、3Dプリンターを応用したパターンの造形までデジタル化され、保険の銀歯も作製可能と言うところまで来たようです。

こういう、技術的な進捗があるからこそ、実は、歯科技工士の実数や養成数が減っても、それに替わり得るものは用意されているのだと言う事なのかもしれません。


なにやら素晴らしい事のような気がしますが、しかしなんかなあ、ひっかかるなあと。


先日DICO社から届いたDMハガキに、3Dプリンターなどを入れた デンタル ラボ システムが案内されてきました。
厚労省の許可も取ってあるようです。
最新の発展的で色々に使えるシステムなのかなと思った訳ですが。

篠田先生が本部ブログに書き込んでくれた説明によれば、最新でも何でも無く、さらに、システムの構築はオープンでも何でもないから、使い勝手はすごく悪そうです。

オープンで無いと言う事が、どう言う意味かと言えば、要するに導入するにはその関連システム全部を導入しなければだめだと言う事になるのでしょうか。

情報を守るためと言うような理由も挙げられるのでしょうが、しかし、数年前の機材でありながら下手すれば2200万円の投資と年間200万円の保守料金が必要とか。


とてもじゃないが細分化された歯科技工所や歯科技工士にはおいそれと手が出せるものではありません。


多分、これを導入できるのは中堅以上のラボでしょう。
歯科技工士を募集しても応募が無いと言うようなラボにとっては、有資格者の代わりになるかもしれません。

ホテツ物を買う側の歯科医院や歯科医師からすれば、モノが安くて精度の高いものであれば、そして、安定して供給されるものであれば、良いのかなと思います。

そう、モノさえ供給されれば。


DICO社などのシステムが厚労省、薬事法などの認可を取るのにどれだけの年月と、場合によっては賄賂すれすれのお金や利益の提供や働きかけがなされたか、想像するだけですが、コンタクトレンズに関わる厚労省職員の収賄による逮捕を見るまでも無く、歯科行政も立派な利権構造の範疇であると考えれば、真に国民歯科医療や歯科医療者により良いシステム機材よりも、利権を守りやすいシステム機材を認可導入しようと言う事になるはず。

国内技工を守ると言う見地からと言うよりも、利権を守り回しやすい者たちで、歯科業界の構造を支配して居やしないか。

そう考えると、冒頭で書いた代議員会と式典への来賓の出席が、厚労省の局長お一人と言うの、妙に意味深んに見えてくるから不思議だ。

歯科医師会もこれまでは、ホテツ物を作製する歯科技工士と言う人間に対して、その生み出すモノの価値の対価を、上手く吸い上げてきたのだろうとは思う。

みな歯科さんの連載からすれば、歯科技工士も過剰供給状態にして、市場機能を当てはめれば、安く人もモノも得られる構造に出来た訳だろう。

そして、患者さんの口腔内の状況については、患者さんの無知をいいことに、歯科医療の施術で、結果を重視しない、責任を持たない、前医の批難や瑕疵の指摘はしないと言うのが、暗黙の了解であったと思います。 

それは今も指摘されないまま、歯科医療の内実はブラックボックス化しています。 歯科技工士もその中で甘い夢を見ていたと言われても、反論できないでしょう。

日歯という歯科医師会の存在があっても、厚労省は歯科医師は過剰であり、また、結果責任を果たそうとしない歯科医療者に不信感を抱いていると思います。

歯科医師の淘汰に舵を切ったのは確かな所だと思います。

そして、日歯にとっては下僕であるべき存在である歯科技工士とホテツ物とを、巧妙に離反させようと言う事なのかもしれません。


日技や大手ラボ、機材メーカーからすれば、日歯や歯科医師から良いようにされてきた事がらに対し、意趣返しが出来ると言うところでしょうか。

設備構造基準やトレーサビリティーと、一見患者さんの安心安全を担保出来るかのように思えるが、実は、大きく変わるのは細分化した歯科技工業界の干し上げと、歯科保険制度の構造変換、利権の再構築、集約こそが一連の動きの背景に在るものと思うのだが。

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Comments

みんなの歯科ネットワークさんの「歯科技工士問題の改善を目指して」は、素晴らしい文章だと私は思いますよ。
勉強不足であるためですが、これまで、これほどまで深く冷静に分析して、纏め上げたものを見たことがないもので。
他に、参考になるような本なり、ありますでしょうか。
どの章も、卓越した目で技工(士)を見つめています。
現状分析がすごいです。

G3さんは、「拍子抜け」されたと書かれていますが、みんなが仰天するような解決策はおそらくないでしょう。
そのような状況下、これだけのものを書くことは本当に大変だと思います。
G3さんには、なにか素晴らしい解決案はお持ちですか?
「歯科医師がすべて悪い」という以外に、なにか。


この文章は、一人でも多くの歯科技工士に読んでもらいたいですね。
そうでないと、前には進まないでしょう。

Posted by: | September 28, 2010 at 05:11 PM

これで終わりかと思っていたら、続きがあるようですね。

せっかくコメントを頂いても、どこのどなたか分かりにくい場合、答えるのは難しいですね。


先日のNHKの報道にしても、私が知る大塚さんの考えからすれば、ものすごく不本意だったと思うし、ああいう内容や今回の技工問題の取り上げでひとまず終わりと言う事ではないでしょう。

ただ、歯科技工問題にしても、歯科の需要や、歯科医師需給問題にしても、みな歯科に限りませんが、踏みきれていないと感じる部分があります。

今のような状況に立ち至るにあっては、劇的な改善や歯科医療業界の維持など望むべくも無く、一度、更地にしてしまう、いや、そうなりつつあると思います。

Posted by: G3 | September 29, 2010 at 04:56 PM

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Tracked on September 27, 2010 at 10:04 PM

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