絶対安全と言った、原子力安全院や電力会社の危機管理はこの程度なのか。
分かっちゃいるけど黙ってられない。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110315-OYT1T00701.htm?from=top
この記事を読んで、思い出したのがスリーマイルの本とかじゃなく、ソ連の原潜の話。
「敵対水域」だったと思う。
沈没座礁、原子炉容器の中の冷却水が蒸発、炉心露出と今回の事故と似たような感じ。
このままでは救出が来る前に、原子炉が爆発しかねない。
そこで、唯一原子炉まで行ける子供のような痩せた体型の水兵が、死を覚悟して原子炉区画に入り込み、大量の放射線を全身に浴びて意識を失いながらブローバルブを開放させることに成功し、そして死んでいった。
その行為のお陰で、残りの乗組員たちは救出されたとか言う話だった。
読売新聞の記事が正しいなら、対応に当たっている東電職員はまさに死を覚悟の対応だろう。
すごい事である。
しかし、注水作業には原発事故の怖さも伝えられていない、自衛隊隊員が多数駆り出されていると思われる。
それについて、空き缶や枝豆から感謝の言葉が出るのかと期待していたが、東電東電と言うばかりで、自衛隊についての言及は私がTVニュースを見た限りでは一言も無かった。
しかし、新聞のHPにも記事があるが、自衛隊員が注水作業など、原子炉容器の至近での危険な作業を担当し、被曝か、それとも水蒸気爆発や火災で負傷したのか、自衛隊員4名が負傷と報じている。
隊員の負傷について防衛省や自衛隊幹部が、そんな危険な作業をさせられるとは聞いていない、そもそもそのような訓練もしていない、原子炉の構造すら知らないし説明も受けていないと言って怒っていたと言う。
そりゃそうだろう。
自衛隊はその手の専門家じゃないのだから。
核物質の汚染除去や対応をする部隊はあっても、それは軍隊として核戦争やテロを想定しての舞台であり、原発が今にも爆発しかねない状況を想定しての部隊ではない。
言ってみりゃ、戦場をクリーンにするための部隊が、原爆の不発弾処理を押し付けられているようなものだ。
しかも、不発弾なんて嘘っぱちで、とっくに起爆装置のスイッチが入り、後は最後の接点が閉じるのを待つばかりのような原爆なのだ。
原爆に例えると、またもや不謹慎だと言われそうだけど、原子炉での核反応が、制御された核爆発である事は間違いないと思う。
事故とはその制御が働かなくなった事を言うのだから。
東電の社員も確かに居るのだろうが、動員されて展開しているのは紛れも無く自衛隊だと思う。
そして、米軍もその支援にか直接の注水活動に当たっていると言う。
100年安全とか何とか言っていた電力会社の危機管理が、自分たちで対応するどころか、自衛隊や他国の軍隊、原子力専門家を当てにしたものだったと言うのであれば、原発を海外に売りこむどころか、即刻、国内の全ての原発を停止するくらいじゃないとおかしいと思う。
そんな事は出来ない。
だからこそ、福島の原発数基が停止しただけで、首都圏や東日本の電力需要が賄えないと言う煙幕を張り出したのだろうと言う見方さえ、あながち異論とも思えないのである。
更に、情報を出さず、事態が手に負えないくらいひっ迫するまで、住民の避難や移動を伝えない政府や東電、原子力機関の決断の遅さにますます疑心が湧いてくる。
電車を止めるのも、移動手段を関東や東日本の住民から奪う為じゃないのか。
従順でモラルとマナーを叩きこまれた日本人はけっしてパニックを起こさず、政府に疑問も持たない。
それをいい事に、交通の混乱を最低限にコントロールして、その間に外国人やお金持ちや、有力者権力者の脱出を容易にさせているのではないのか。
ドイツもフランスも自国民に日本からの退去を呼び掛けたと言う。
福島と言うより関東から東日本から、逃げ出す余裕のある人達は逃げ始めているのだろうか。
大本営発表ばかりでは、真実は見えてこない。
戦中の朝日も読売も、戦争を美化して煽る事しか報道しなかった。
実態は連戦連敗で補給も何も無くなっていたのに。
原子炉周辺の本当の実態が見たい。
事実が知りたい。
衛星で福島原発の温度分布がどうなっているか、リアルに映してほしい。
私ら庶民は、こんな大変な時であっても、明日の食いぶちを稼ぐために平静を装って仕事に向かうしかないのだ。
勿論、爆発などしてほしくはない。
しかし、既にいくつかの原子炉容器は、大気圧になっているものと思われる。
そして、使用済み燃料のプールも爆発している。
放射線の大気解放は間違いのない事実だろうと思う。
放射線汚染が避けられないのであれば、それを国民に伝えて、受け入れて貰うべきだろう。
何の見返りに受け入れて貰うのか?
最悪の事態を避けるためである。
核爆発とその連鎖と言う最悪の事態を。
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