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August 24, 2011

実習施設指導者等というからには。

前記事で触れた公募文書ですが。

表題の通り、実習施設施設指導者等というからには、専門学校の先生方が対象になるのは当然なのかもしれませんが。

それと、この補助金の根拠となった医療関係職種実習施設指導者等養成講習会と言う事業自体は、民主党による事業仕分けの対象になっていたようですが、絶対同じ事業かわかりませんが、総事業費は600万あるみたいですよ。

歯科衛生士養成所の指導者と合わせての事業のようですが、だとすると、技工士養成施設の指導者講習にはあまりお金をかけてはくれないのですかね。

これが、歯科衛生士と歯科技工士への期待度の差なんだったら、ああなるほどってなりますが。


既卒者への指導や教育は、自分で費用を負担しろということなんでしょうが、しかし、こうも新卒者の数や定着率が悪い状態では、いくら学生に教育を施してもお金のムダのような気もします。


吠えろ歯科技工士の掲示板で、RDT shimoさんという方が、以下のようなコメントを残しています。
勝手ながら引用させて頂きます。 問題なら削除して、リンクに代えますからお許しを。


RDT shimo > 免許保有者は(少なくとも)11万人を超えます。就業者は3万5千人程度。平均就労時間は(公務員歯科技工士を含む統計で)55時間前後。 へんでしょ。 3万5千人ぐらいしか食えない総経済なのですよ。 ただし、本当は経営権のある歯科技工士が半分なので、相当程度自分たちの意思次第でどうにでもなるのですが__結局は自律・自立の計画性や根性が足りず、技工自体は面白いので、(目先の仕事が欲しく)ずるずると安値受注を続けます。 そういう世界だと思います。

私、有資格者は10万人位だと思っていましたが、それ以上なんですね。

就労歯科技工士数は35000人位だとされていますが、これは厚労省に届出のあった人数でしょう。
友人が言うには、相当数の無届就労者も居るとされていますから、実数は4万人に近いのじゃないかというのが私の予想です。

さて、厚労省の発表する35000人で考えても、75000人以上が資格がありながら歯科技工の職についていないことになります。
実際、同級生は皆やめてしまったという話は、どこの学校の卒業生からも聞かれる言葉なんです。
悲しいけれど、いくら養成所の指導者に多様化する補綴物に対応できるような歯科技工士の養成を期待しても、過去10年以上にわたって、その卒業年度の7割8割、下手すりゃ9割の新卒者や既卒者が止めて行ってしまうようでは、良い指導力も宝の持ち腐れとなっていると思います。

大体、75000人もの人たちに掛かった教育コストは、勿論、学生本人や親の負担もありますが、国や地方からだって幾らかは補助金や助成金が出ているわけで、だいたい一人あたりの学費がなんやかんやで400万以上はかかっているはずだから、それだけでも3000億円が無駄になっている勘定ですよ。

それにしても、同事業が仕分けの対象になっていることが分かっていたら、定着率の悪さから、講座を受けた指導者自体が、何時、リストラの対象になるか分からないし、そもそも、歯科技工士の専門学校の教育自体がすでに無駄な労力になっていやしないかと、かの蓮舫さんに問いかけてみたい話なんですがね。


そんな中でコメント欄に記されているように、条件を満たして専修科の学生に学んでもらおうとした篠田先生が排除された理由はどこにあるのかを、私なりに考えてみました。

国が負担する歯科医療費はこの十年以上、2兆5000億前後で上がってがっていませんし、自費診療の総額がどのくらいなのかはっきりとわかりませんが、保険の、その2兆5000億なんたらの金額も、どれだけが歯医者や衛生士や技工士に届いていることか?


篠田先生が指摘するまでもなく、私たちは歯科だから、保険適応だからと厚労省や国が指定したか、制度や通知通達で決められた機材や薬品を一方的に買わされ使わされていやしないでしょうか?

確かに国の制度だし、国のお墨付きがある方が安心なような気もしますが、それは一方で、そこで指定される価格や薬価というものが適正なものなのか分からないまま、一方的に受け入れるしか無い現実もあります。

兎に角、国の制度や法律のフィルターを通ると、私たち末端は価格競争を強いられているのに、許認可された機材や薬品は競争どころか、確かな利益やマージンを確保したまま、安定した需要が約束されてるような。

開発にコストが掛かるとか許認可にコストが掛かると言うが、或いは特定の限られた範囲でしか売れないものだから、コストダウン出来ないとか言うけど、本当だろうか。

前から言っているが、厚労省とかに食い込むのは業界組織より機材メーカーの方が上でしょう。

有形無形で金を使っているのはメーカーだし、そもそも許認可絡みで官庁に日参するような所は、ニチハやニチギじゃなく、メーカーでしょう。

当然、医政局に食い込むし役人の移動があれば付け届けや接待も欠かさないだろう。

メーカーからすれば、許認可を受けて独占的に商売が出来れば、日本の2兆5000億円なんたらの歯科医療費からでも、十分な利益を確保できるのじゃないかと?

ガラパゴスな歯科は、歯医者や技工士よりも、特定のメーカーにとってこそ、高いマージンが取り放題の楽園なんじゃないのかなあ?


歯医者の点数は下がり、技工料金は下がっても、機材の価格は制度に守られ下がらない。

許認可をクリアする過程で、例えば厚労省の下部組織や特定の法人で、高い金を払って検査や認定をうけなければならないのは事実だろうし、それはメーカーにもかわいそうだが、それでも私はそこに厚労省とメーカーの馴れ合いや癒着を想像してしまう。

少なくとも、厚労省の役人達が、全く何も無いとか益は無いという事は無いだろう。

メーカーを通して上手く吸い上げていると見るべきだし、メーカーや団体に天下りしている可能性はありますよ。

そんな厚労省とメーカー、そして歯科の関係組織が守ろうとしている既得権の実態は、必ずにも国民の医療を守るとか国民によりよい医療や何やらを提供するためというよりも、実は限られた予算の中で既得権と益とを守るために、医療者にはまともな報酬が回らないし、国民には良いものじゃなく既得権者の益が確保できるような医療や補綴物しか提供されないということになっていやしないかなと。

指導者を通じて、例えばCAD/CAMの技術などを普及させ、広めて欲しいのだろうけど、でもなぜ学生になのかと言えば、多分、国内メーカーとタッグを組んだ厚労省などとしては、下手に擦れた技工士にお金を使って教えるよりも、既得権を生み出す仕組みの余計な知識のない学生に仕込んだほうが、なんの疑問も持たずに学んでくれるということじゃないのか。

専門学校は大事なんだろうけと、むしろ、なんの疑いも持たずに、とりあえず国産のCAD/CAMをありがたく学ぶのは何も知らない学生からが良いんだよあ。

許認可や制度のからくりに疑問を持ってるような、擦れた人たちに、特定のメーカーとタイアップして普及させるのは無理でしょ。


まあ、技術の普及とか言うだけじゃ無く、指導者を育てる大義名分もあるし、専門学校協議会だとかが名乗りを上げるのは、最初から決まっていた事だと思うよ。

これから技工士になる若い人たちには、必須の知識になるのかもな。

国内メーカーや学生、一部の組織が優先されるなら、なんで国内の既存の歯医者や技工士は大事にされないのよ!?

結局、厚労省とかにとって、利益やリベートが見込めるところしか大事にされないわけだな。

学生を育てるとか言うが、私たちも元学生だし、実態はカモを育ててると言うべきだよ。

学校相手に売り込んでも、数はたかがしれてると思う。

それに、教えるなら最低でも専攻科くらいからでしょうか。

普及させる必要はあるとは思うが、それなら優れた機材を日本の経済にあった価格で導入して欲しいですね。

特定の業界にしか売れず、他国と比べて倍以上高い価格設定のものを、制度や通達を盾に、他に選択肢もないまま買わせるなんて、国を挙げての詐欺みたいなもんだよと。


それにしても、ジルコニアより高いハイブリッドレジンを保険収載させる前提で動いているなら、既存の歯科機材メーカーを保護したい、或いは彼らとの既得権や利益構造を守る事が優先されているんだと思うしかない。

3Dプリンターのトヨタなども、この既得権に守られた業界に入ってくるつもりなのかなあ。


皆保険は制度は制度としては良いけど、内実は厚労省や一部の利権利益の塊で、歯医者も衛生士や技工士も上前跳ねられてるのは事実だろう。

しかも、篠田先生などから見たら、皆保険の利益構造を死守するために、自費の分野にまで様々な制約や許認可を張り巡らせて、皆保険の市場を侵しかねない新規技術や材料は、容易には国内に入れさせない展開させない訳でしょう。

自費なら自由だなんて嘘なんだと思いますよ。厚労省や国内メーカーはガッチリ握っているよ。
或いは国外メーカーにしても、日本の場合は許認可さえ得られれば、諸外国と比べて数倍のマージンが確保できるから、うまく日本の制度に擦り寄っているのかもしれないし。


パソコンのソフトを使ったら分かるが、外国のソフトでも日本語パッチを当てれば、瞬時に日本語で使える。

セレックとかが、日本に対応してないとかは戯言だし、日本語対応が無いとか難しいとか言うのも、嘘か国内代理店と組んで割高な価格で売りだいからだろう。

自費の材料が高いだけじゃないよ。

保険のも不当に高くされている。

安全安心と言うが、厚労省や国内メーカーの思惑や裁量で、本当の意味で国民にとってより良い歯科医療が妥当なコストで提供されていると言えるのか?

大いに疑問ですよ。

ニチギやニチハは、厚労省とメーカーの馴れ合いや癒着に文句の一つも言えばいいのに、叩かれる事をおそれて言いなりだからね。
まあ、大手のラボになると、メーカーや商社と変わらない所も多いから、利益はまんべんなく吸い上げていると。

歯医者さんたちもも厚労省とメーカーや一部ラボの連合から、高い材料機材を買わされてんのに、大人しいものなんですね。


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Comments

 その通りなんですけど、結局メーカーも市場が拡大せず先細りなんで自分で自分の首を絞めているようなものです。
 文句ばかり書いてないで自分が生き残れるよう努力しましょう。我々には何の力もありませんから。

Posted by: 篠田鉄郎 | August 24, 2011 09:41 AM

悔しいけれど、本当に我々の力は小さいです。

だからこそ、書いているというのもあるのですが。

さて、ご紹介のソフトですが、ぜひ、試してみたいと思います。

 G3

Posted by: G3 | August 25, 2011 12:13 AM

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