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June 17, 2012

そもそもインプラントとは何物か?いや何モノか・・・・

前記事に、通りすがりさんがコメントを入れてくれました。

ありがとうございます。

ご指摘のようなケースが、友人に聞いてみても当たり前のようにあるそうです。

頭が古いものだから、自費のインプラント治療=良い材料と勝手に思ってきたのですが、良い物=貴金属とはならないことは承知しておりますが、実態はもっと藪の中。

歯医者さんのHPなどでよく拝見するパターンに、良い治療=良い材料、それもインプラント本体を有名メーカーやら実績のあるメーカーやらの何々を使っていると披露するパターン、とりあえずご本人の治療の腕はなるべく触れず、なんたらインプラント学会の会員だからで歯医者さんの根拠は済ませてしまい、後はCTだとかの機械や、良い材料を安くメーカーとタイアップして提供しているとか、コストダウンに繋げているとかと。


これを、実際にインプラントの上部構造を作る、製造を委託している技工士さんサイドから見るとどうなるのか?

当然、上部構造体にも良い物を使えるというか、指示書に指定があるのかと思うでしょうが、実はそうじゃないということが、通りすがりさんや友人からの話でブログを御覧の皆さんにもご理解いただけるでしょうか。

コメントにあるFCKとは、全部鋳造冠の事です。 歯科治療では一番ポピュラーな修復方法です。
虫歯でダメになった歯質を、全部、金属に置き換えるということです。
基本的に溶かせる金属であればなんでも使えます。
アルミあろうとなんだろうと。
やろうと思えば10円玉や100円玉を溶かして作ることだって出来ます。
いや、それこそセシウムだろうとプルトニウムだろうと金属元素らしいから、やれば出来るんじゃないか、死にたくないけど。

昔はそれが保険でも14金だったんです。 
今でも高齢の方には金歯が入っていますよ。
火葬場は儲かるはずです。

その14金も、保険では金がかかりすぎるからと金を12%含む、実質的には銀とパラジウムの銀合金に変えたというのが半世紀以上前から使われている代用合金と言われた現行のキンパラ合金です。

皮肉なもので、昨今の貴金属高騰で金だけでなくパラジウムもその希少性や他の用途の必要性から保険収載の安い金属のはずが、高額な金属となってしまったわけですが、それでも金や白金、その他の貴金属合金よりは格段に安いということもあって、日本で一番消費されている歯科用金属なわけですが・・・

基本的に保険診療だけだと思っていたんですが、そうじゃないんですね、歯医者さんがその裁量で選択したのなら自費、保険に関係なくどんな歯科治療に使っても構わないわけですね。

HJKと言うのも、保険にある硬質レジン冠と言う意味です。
これは鋳造ではなく、技工士がひとつひとつ柔らかなレジン(基本はプラスチックです。合成樹脂と細かなセラミックスの混合物です。セラミックスの比率が高くなれば、ハイブリッドレジンなどと呼称が変わります。)素材を、歯の形に盛り上げ、形を整え、磨いて仕上げています。
硬さや靭性は当然金属には及びません。

歯医者さんの裁量はインプラントで言えば、インプラント学会会員である最高の腕、設備、信頼出来るだけど大量に買えば(ホントかな?)いくらでも安くなるインプラント本体を揃え、裁量と腕は関係ないかもしれないけど、とりあえずそれを示すのも裁量です。

続けて、裁量として上部構造体に何を使うか、かみ合わせはどう再現するか、審美性はどう回復するかといった技工士への指示も裁量なわけですね。

患者さんには良い治療を、良い物をと謳っているのですから、当然、良いインプラント本体やよい歯科医院の機材や治療環境と同様に、良い材料を選択してくれるのも裁量のはずですよね。

しかし、何故か歯医者さんの裁量は歯科技工士への委託というポイントで内容が逆転してしまうんです。

高額な貴金属を使えば、それが良い治療だとはならないことは充分わかっていても、良い材料を使いたい、出来れば後々トラブルの少ない金属材料を選択したい気持ちがありますが、技工士は歯医者さんが裁量で決めた材料を使うしか無いわけで。

歯医者さんの多くは、保険では自分の理想とする治療が出来ない、使いたい材料が使えないと言っているわけです。
そしてインプラントでは良い材料と良いメーカーの製品を使っていると散々言ってきているわけです。

だったら、保険のFCKやHJKは否定していると受け取れますよね。
専門誌などに出てくる歯医者さんも技工士も、保険の材料や治療なんか否定するばかりで見向きもしないのです。

となれば、インプラントの上部構造にも、理想の材料を使っている、間違っても散々否定している保険の機材や術式を選ぶわけもないだろうと、それが多分私のような頭の古い技工士だけじゃない、何十万円もの、そりゃ通りすがりさんの言うように7万円台のインプラント治療の場合もあるでしょうが、実際には患者さんが知らないだけで、これまで通り何十万円の治療費を患者さんからもらっている歯医者さんでも、そういうケースはあるんじゃないのかと思うわけです。

保険治療も自費治療も、こうなると本当は何が良い治療なのかもう訳がわかりません。

ただ、はっきりしていることは、歯医者さんも私のような技工士も、どんなに綺麗事や建前を並べても、本音はお金が欲しいと言うそれだけのことです。

インプラント治療は、ご自身の身体に本来なら加害とも言える侵蝕を加えることです。
だからこそ、医者、ドクターでなければ出来ないのです。

昔は高額な治療でありました。
高所得者でなければ受けられない治療だったとも言えます。

インプラントの治療費が安くなったような昨今の状況ですが、本当はコストダウンが進んだとか、良い材料が安く手に入るようになったとかの理由ではないのです。

歯科には他にお金になりそうなテーマが無い、それに尽きます。


閑話休題

オウムの菊地直子容疑者ですが、笑っちゃうくらい近くに居りました。
も~何なんだろうね。

気がついたら至る所に老人ホーム、今風に言えばケアホームだグループホームだが出来ているんですが、土建屋さんなども公共工事が減って第二の公共事業ということなんでしょうか、某重機さんもごく普通の一軒家でグループホームを始めていたんですね。
それもご近所で。

いずれ私もそういう所でお迎えをとなるのでしょうが、出来ればポックリ行きたいですね。
どうせあの世に持っていけるものなど無いし、理想は友人同様に野垂れ死にでしょうか。
多分、私が絶対に先に逝きますよ。


閑話休題の閑話休題

某歯科ニュースでも紹介されていた都内の某ラボの倒産劇。

ジルコニアやCAD/CAMの自費専門ラボということで、相当な売上などがあったのかと想像していましたが、実際はどうなのか。
この業界、自費専門なら羽振りがよいのかといえば、実はそうじゃない。
自費だろうとなんだろうと、裁量で安いものを指定し、安い技工料金を要求してくるのが世の常人の常。

しかも、自費の技工なんて歯科医療費の3%もないというし。
某ラボも某成田デンタルの下請けなどでしのいでいたという。
都内の立地、高額な機材、材料屋さんへの支払いはいつも滞りがちだった模様。
そして、消費税なのだろうか10年もの国税の滞納が続き、ついに国税庁の差し押さえが入ったのだとか。
破産らしいけど、でも、会社自体は存続するとか・・・

う~~~ん。
規模は違うが、うちも似たようなもんです。
皆保険の、言わば社会保障の末端のような仕事をしていますが、その収入では国保や所得税も満足に払えません。


更に閑話休題

新公益法人になって、一般会員からは遠く離れた所で、役員さんたちの選挙があるわけですが。
一般会員には取り立てて訴える必要も、支持を集める必要も無いためか、どこでどんな選挙が行われるかも知らされないまま、一部の方たちによる信任投票が行われそうです。

選挙方法がどうもよくわかりません。
以前の記事でも書きましたが、特定の方たちには選挙など形ばかりの指定席が最初から用意されていますし、立候補者は最初から談合よろしく譲り合いの精神で決まっていたようだし・・・

それでも選挙になるわけです。

票はどう流れるのでしょうか?
特段の選挙運動などなされていないようですし、互選というか阿吽の呼吸で決まるんですかねえ。

仮に誰か一人や二人、お名前の通った人に票が集中して、残りの票が割れたら?
それとも、信任投票と言うと総選挙でのおまけの最高裁判所の裁判官の投票みたいなもんかな。

とにかく、ほとんどの立候補者は、自分が落選するとは思っていないかもしれないですね。
たった一人を除いて。
だからこそ、立候補する意義があるんですよ。


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Comments

コメントを頂きましたが、スパムメール等が行ってしまう危険性がありましたので、非公開とさせて頂きました。

こちらからは連絡させて頂きましたのでご安心ください。  G3

Posted by: G3 | June 18, 2012 09:31 PM

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