歯科用CAD/CAM装置、ハイブリッド冠の保険導入に裏はないか?
前記事で、4月から保険収載された歯科用CAD/CAM装置を使っての、削りだしハイブリッド冠の需給について、好調に滑りだしているかのように書いてしまった。
本当にそうなのか、知り合いの先生と話をする機会があった。
それによると、どうも、受注側のラボと、発注側の歯科医院とでは、受け止め方が全く違うような気がしてきた。
私などからすれば、いちラボで月間に300本も受注したらすごいと思うのだけど、歯科医院側からしたら、ちゃんと納期を守って届けてくれるかが大事なんだよね。
加藤さんもていね社も言っていますが、ハイブリッド冠の素材に欠品が出ていたり、入荷の予定が立たなくて、製作にかかれないというようなことは、本来在ってはならないことなんだよね。
仮にこれが、命にかかわる薬剤や医療品だったら、欠品だからちょっと待ってなんて言うことは、絶対にできないというか、許されないことなんだよ。
で、欠品と言うか、物が足りないのは素材だけじゃ無いようだ。
世の中、G3のような潰れかけのラボばかりじゃなく、歯科用CAD/CAM装置を導入したくてたまらない歯科医院や歯科技工所もいっぱいあるみたいなんだね。
しかし、肝心の歯科用CAD/CAM装置も供給に問題があるような話もありました。
なんといっても認可された装置がメーカーも装置も極端に少ないんですね。
加藤さんの記事では、親切に申請書なども公開されていますから、参考にしていただきたいところですが、どうも、このお上への申請というところでも、何やら問題というかトラブルも起きているようです。
全国規模での導入ですから、どこの保健所でも申請の様式や認可基準は同じだろうと思っていいたのですが、実際は違うみたいです。
これは、歯医者さんの情報だから確かだと思うのですが、都道府県によって申請書類の内容が違うんだそうです。
東京では通って千葉では不足だとか言われるのだそうです。
現に、その先生のところは4月から申請をしていながら、まだ認可がおりないのだそうです。
え?ですわな。
ていね社のブログでも加藤さんの記事でも、実際には受注をお断りしているというような状況にもなっているようなんですね。
なんだかなあですよ。 バブルとは程遠い状況みたいですね。
これって、もしかしたら最初からそうなるように仕組まれていたんじゃないかなって、ついつい穿った見方をしてしまいますね。
だって、そういうのは保険改定での厚労省の常套手段だって言うじゃないですか。
そもそも、患者さんや歯科医院からの需要を見越して、充分な準備期間や導入基盤を整えてからの保険収載だったのでしょうか?
ずいぶん性急な導入だったというか、メーカーさんもこんなに早く入ってしまうとか思っていなかったのではないですか。
PR |
---|
中小企業向け高性能コンパクトサーバーMousePro-SV100SBX |
厚労省の許認可とは別に、歯科医院や歯科技工所からの申請を受け付ける市町村の窓口にも、情報が充分伝わっていないまま、強行されたような印象もあります。
末端の窓口で混乱するのも当然でしょう。
こうやって実際の普及とか申請の状況を見てみると、今回の歯科用CAD/CAM装置やハイブリッド冠の導入も、歯科医療費削減の為にうまく利用されたというか、仕組まれたものじゃないのかって思います。
建前としては、新しい治療法や点数の追加で、歯科医療費が数%アップする改定のように見せていますが、実際には導入や普及に相当なブレーキが掛かるようなトリックが仕組まれており、業界が望むほどには歯科医療費の底上げに繋がっていないのかもしれません。
勿論、私のような零細ラボには全く関係のない話なんですが、お上のやることは二重三重に裏を見ないと理解出来ないということを肝に銘じましょう。
The comments to this entry are closed.
Comments