May 08, 2014

3Dプリンターで拳銃を造っちゃうのが現実に。技工よか面白いかも。

 

4月の診療報酬やら内容の改定で、歯科でもCAD/CAMで削りだす、ハイブリッドレジン冠が保険収載されたばかりです。

保険ではどのくらいの臨床ケースが発生しているのでしょうか。

縁のない弱小ラボとしては、興味津々なんですが速報値とか発表されませんかねえ。

さて、コンピューター支援での技工といえば、削りだしだけではなく立体印刷による造形も実用化されています。

例えばこれ、

デンタス ラボシステム3Dプリンター

デンタス社は大手ラボのシケンの関係会社だと思います。
シケンのネットワークと営業力で、どんどん受注しているのだろうな。

追記ですが、このデンタス社のHPを見ていたら、社長さんは島さんと言うんですね。

ブログの過去記事を読みなおしていたら、偶然にも島と言う人の名前を記事中に見つけました。

http://kdlg3.cocolog-nifty.com/kdlg3/2010/04/post-91ad.html

シケンの社長って島っていうのじゃなかったのかな。

どうもうろ覚えです。

技工自体は、私ら普通の歯科技工士からしたら、一本一個から細々と作り上げる、飯の種ではあるけれどどっちかと言うと職人的な作品を作り上げているという感覚が強い。

それがあるから訴訟も起こされたわけだし、私もそれに加わったのだ。

しかし、島さんとやらが歯科技工士なのかは知らないが、今、歯科業界を主導し業界で話題となっているようなことの大半は、技工士云々ではなく歯科や技工を全てビジネスと割り切ってやっている人達の事ばかりだろうね。

歯医者からでも患者からでも、利益を引き出せそうなら何でもビジネスにしてしまう。 勿論、技工士に対してもそれは同じ。

この3Dプリンター自体のお値段は如何ほどなんでしょうね。
ほんとに全部が自社開発なのか、どこかの企業にOEMさせているのか分かりませんが、日本のややこしい薬事法とかを考えると、一般に市販されている汎用の3Dプリンターとは、微妙な年数の差があったり、使われているソフトにも制約があったりしますね。

加藤さんの表部屋にも3Dプリンターの記事がありますからご一読下さい。

どうなるのか、この業界!

さらに、薬事法というか厚労省の許認可を得るために、とんでもなく高額になっている可能性もあります。

私のような廃業寸前の個人ラボでも、夢の3Dプリンターが買えるのかなとググって見たら、安いものでは6万円台からあるんですねえ。

歯科用は100万円台を下らないだろうから、正直やってられないだろうな。

でもさ、これが売る側の立場でビジネスとしてみたら、内容としては6万円台のものが、薬事法やら厚労省のお墨付きを貰った途端、100万円で売れちゃうとかなったら、こんな美味しいことはないよなあ。

だって、いくらメーカーのノウハウが詰まっているからといって、見た目数千円の基板が、7万円とかに化けちゃうのが医科や歯科の特殊性。

参入障壁は高いが、一度クリアすれば美味しいのかもしれないね。

この安価に購入できる3Dプリンターで、購入者は何を作っているのかな。

私だったら趣味と実益を兼ねて、この3Dプリンターでプラモデルの改造パーツや、フィギャアのパーツ、指輪やアクセサリーのパーツを作るのですが、まさかまさかと思っていましたが、あちらで話題になった拳銃を実際に作ってしまう人が現れたんですね。

3Dプリンターで拳銃製造か 所持容疑で逮捕

NHKのニュースです。

このニュース自体はTVでは見ていないのですが、昔見た暗殺物の映画でも、金属探知機を避けるためにプラスチック製の拳銃を使う暗殺者が出てきたりしていましたから、それが日常的に誰にでも作れるようになってしまうとは、怖い世の中になりました。

さすがに銃弾までは作れないとは思いますが、抜け道は案外身近なところにあるのかもしれませんよ。

 

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August 25, 2013

二式水戦 もう一つのゼロ戦。 風立ちぬには出てないか。

二式水戦を組み立てました。

組立自体は6月の終わり頃からやっていました。
仕上げのアンテナ線を張り上げたのは昨夜です。
ドウカティ900NCRレーサーやムスタングや90式戦車も並行して組んでいたので、延び延びになっていたのです。
完成といえるキットもこれで6台です。
戦車が2台、バイク1台、飛行機1機、バイクエンジン1機、ジープ一台。
こうやって作り上げてみると、手放すのが惜しい気持ちですが、本業の受注が殆ど無い状態なので、なんとかお買い上げいただければなと思っております。
ヤフオクなどで順次出品してゆきますので、興味のある方はぜひよろしくお願いいたします。
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September 22, 2012

ども、ご無沙汰です。

ども、ご無沙汰です。

更新止まってましたね。

前回の更新は7月19日の記事。

更新が止まったと言うより、生活、仕事、家族関係、あらゆる意味で自分のテンションが下がりっぱなしになっちゃったって言うことだね。

自費のメタボンは殆ど出ないし、保険のクラブリも週に数えるほど、デンチャーに至っては月に2~3床といった所。

はっきり言ってもう自営業のレベルじゃなく、引退した技工士が趣味でやっているレベルですよ。

取引がほぼ切れた歯科医院もあるし、7月から8月、そして9月と、取引先の歯科医院が相次いで改装やリフォームで長い休みとなり、ただでさえ少なくなっていた受注が、完全に途絶えた日が月の半分にもなれば、零細ラボはあっという間に資金ショートですよ。


それに家族の都合というか問題もあり、気が滅入ることばかりでしたから、世の中の動きや出来事に日々怒りを覚えつつもログインしてまで記事を書くだけのテンションには至らなかったと。

以前にも書いたかと思いますが、鉄工所でのバイト。

8月の終わりから再開しました。

なんか急に仕事が立て込んで受注が重なったようで、オヤジは連休中も休まず溶接に明け暮れていたのです。
私はその補助的な仕事しかできないわけですが、9月に入ってからは平日は連日、午後のバイトを続けています。

三日前に、作り上げたものはお弁当メーカーさんから何件かの間を通って回ってきたオールアルミ製の直径850mmあるフルイのような製品。

なんでも、ポテトサラダに使うジャガイモを潰すというかゴロゴロ感を残して潰すために使うのだとか。

フルイとなる部分にはアルミのメッシュを切り抜いて使い、外周を立ち上げてその部分を直径850にロールさせたアルミ板ではさみ、丸棒下からは丸棒で押さえて。

湾曲させて井桁に組んだ丸棒を底辺に配置、取っ手もつけて完成となり、一昨日仲介の業者さんが持って行きました。

昨日は、何トンと言う重さになるガラスレンズなどを載せる、フォークリフト用のパレットを様々なパーツごとに加工し溶接していました。

これと同じ物を春先にも作ったのです。
追加の発注だそうですが、全く同じものではなく、新たな加工も追加になっていますが、何故か料金は同じ。
その分、タダ働きなるようなものです。

実は、アルミの製品も、実際の加工費は驚くほど安い。
誰々の紹介と言うか、作れるところが無いと言うより、中抜しつつ安い所を探してくるんでしょうね。

オヤジは本当に色々な金属の加工ができるし、最後にはあいつにっていう感じで仕事が回ってくるんですが、料金的にはけっして高くはないし、なんだかんだ言って人情で受けてしまうようなところもある。

泣きついて来られる位なら高くふっかけりゃいいのですが、そうもいかいない。 

微妙な問題なんだろうな。

とにかく私も本業の受注を何とか増やしたい。
でないと年内で廃業になってしまいます。

お得意先の改装が一段落すれば、また、患者さんも戻ってくると思うのは甘いかもしれませんが、バイト収入もたかが知れていますし、なんとか収入を増やす道を探さねばなりません。


そう、ラッキーな事が一つ。

愛車トラヴィックの車検が切れて5ヶ月になりますが、代わりの車として友人からスズキエブリーバンを貰えることになりました。
既に今週の火曜日に軽自動車検査協会に行って、名義変更を済ませてきました。
ただ、受け取るのは友人が注文したホンダのN-BOXで、まだ発売されていないタイプの車が納車されてから。

それまでは、同じ友人のユーノスロードスターを借りて乗っています。

高校の時からの親友に感謝。

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March 01, 2012

乗り越えたらそれで終わりなのかな??その3

乗り越えたとおっしゃる方々に共通するのは、社会意識、公益意識の低さである。

極論すれば、ご自身とお得意先の歯医者一軒さえ存在すれば良いことになってしまう。

実は、このような意識が蔓延しているのが歯科業界というところなのである。

インプラント問題なども、根はそこにある。

歯科インプラント トラブル急増の理由

同時期に週刊朝日でも東京の歯医者によるインプラント事故関連の記事が出ていた。
過失は明確なのに、ものは言いようとでも解釈すればいいのかね、この歯医者の言い分には反吐が出る。

聞くところによれば、このNHKの番組が放送されてから、インプラント診療の受診がガタっと減ってきたそうである。
そもそも、バブルというか、ほんとうに必要な治療でも方法でもなかったのだから、患者さんからの要望や需要があるとか歯科業界からは言うが、実際は患者の要望や需要を必死で掘り起こし欲していたのは紛れも無く我々業界側である。

何事にも限度がある。

歯科がインプラントもだが、やっていることが医療だというのなら尚更我々自身に自制が求められると。

歯医者さん自身と歯科業界とが抱える問題の解決策に、インプラントがあると思い込んでいるのなら、それは我々の側の思い込みでしか無いのだと思う。

思い込みでしか無いのだから、そもそも、歯科業界が抱える数々の問題には向き合っている意味にはならないし、時として歯医者や技工士のエゴばかりが暴走して乗り越えたと思っていたら、実は基本的な安心安全というものを破壊していたなんていうことになる訳だ。

今後、植えられたインプラントの二次的な病変で、歯医者に駆け込むわけにも行かず、医科や病院歯科も持て余すような患者さんが増えるんじゃないかとちと心配。


さて、このような例を上げるまでもなく、自分の存在しか視界に入らないのが歯科の業界人、所謂有資格者だというのなら、そんな資格には紙以上の価値は無いと言った司法の判断も政府の見解も全くもっておっしゃるとおりと受け入れるしか無い。

私はあの裁判の結果が、歯科技工士だけに向けられたものだとは思っていない。
歯科医師も歯科衛生士も含めた、すべての歯科医療者に向けれたものだと思っている。

現に、裁判の過程で取材を受けてきたマスコミ各社は歯科技工士の労働問題、料金問題もインプラントの事故頻出につながる問題だと認識しているからこそ、ここまでの報道がなされ今現在も、取材が続いているのだろう。


歯科技工の海外宅問題訴訟は、最高裁判決が出て終結したわけではない。
もしそうであるなら、歯科医療問題へのネガティブな報道にも一定の結論が出ていてもおかしくないのだが、むしろ取材が進めば進むほど、歯科業界の問題の大きさ、そして、先にも上げたが業界人の社会意識、公益意識の低さが炙る出されてくるということなのだろう。

卒後5年にも満たない若い歯科技工士たちが使い捨てにされ、過酷な労働環境と定収入から体を壊し業界を離れてゆく。

歯科業界のエゴである誘発需要を足しても、存在する歯科補綴需要に対しては歯科技工士の人数が大きく過剰だという。

その過剰さが、若い歯科技工士たちを離職へと追いやっている一面は否定できないが、それ以上に歯科や技工業界には社会意識、公益意識が欠如し義務と権利とを履き違えた経営者や自営者が多すぎるのだと思う。

したり顔で、若い歯科技工士たちに義務を果たしたのかと問いかける自営業者の書き込みにも反吐が出る思いだ。

もう一つ、技工料金の過剰なダンピング競争のからくりに、就労技工士たちの置かれた立場の悪さが利用されている。

特に、新卒を含めた若い歯科技工士たちは、そのような悪質ラボ経営者のやり口に絶え間なく責められているのだと思う。

やり口については別記事にしようと思う。


歯科技工士労働相談センターのブログ

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November 11, 2010

シビックやらシティやら

手ごろなサイズと価格に、組み立てやすさも相まって、ついつい買い込んでしまったのがタミヤ1/24スポーツカーシリーズのホンダシビックやシティでした。

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その前、1/18スケールシリーズのホンダNⅢ360も6台とか買いだめしていましたから、ホンダが好きだったんでしょうね。

そのホンダのキットも、残りわずかとなってきました。

自分で組む為に少し手元に残しておくか、お好きな方に譲るほうがいいのか。
ちょっと悩んでます。


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2件落札いただきました。

ヤフオクに出品中のプラモデル。

どれも思い入れのあるものばかりです。

それが、ありがたい事に沢山の方にウォッチしていただき、希望以上の金額で落札していただけました。

息子にも興味を持って欲しい所ですが、今の子供たちの関心はゲーセンのカードゲームやDS、PSPと言ったゲーム機なんですね。

その為か、プラモデルには見向きもしません。

Book4


この中からも順次出品の予定です。
よろしくお願いします。


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April 11, 2009

マザーボードの温度があぁ

昨夜、HPの作成に没頭していたところ、エクスプローラーが度々フリーズする。

先月半ばから気になっていたんですが。

そのうえ、なんとなく電気器具の臭いもするような気がして。

そこで、AUSUのソフトを立ち上げてみると警告的に赤く表示されてる・・・・
げげって事でCPUかと思ったらマザーボードだった。
表示は49度になっていました。
使ってるMBはAUSUのM3A78-T。
グラフィックスはオンボードです。 どうやらこれが熱くなるみたいで、試しにヒートシンクに触れてみたら、
あつって感じで。

グラフィックスボードを増設すれば、冷却も良くなるのかもしれませんが、先立つものが無い。

コンプレッサーからのエアーを常時吹き込もうかと思ったりしましたが、ケースにファンを増設すればいいんじゃないかと。

幸い、友人から貰ったケースに12センチ角のファンが2個ついていたので、サイドパネルのCPUダクトの下にあるメッシュ部分に取り付けてみました。
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メッシュ部分がファンの径にちょい足りなかったので、ファン取り付け穴を開けるついでにドリリング。
Mb


結果、MBの温度は37度くらいに収まっています。
以前はCPUも50度くらいありましたが、42度あたりまでで止まってます。
夏場になれば、また危険水準になるのかなと心配ですが、当面はこれでしのげそうです。

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June 03, 2007

歯科医療のゆるぎなき価値を守る。 歯科医療の価値を下で支えてきたものは何か。 海外委託技工問題にも関心を!

私は長くに渡って歯科技工の価値は歯科医療の価値であると訴えてきた。
歯科補綴物の医療物としての価値、品質や精度、それを担保し保証するのは作製に当たる歯科技工士そのものにあると。

しかし、その品質や精度を検品する、検査し認定するシステムは存在しない。
歯科医師の技量やなされる診療行為の精度や内容の評価を客観的に判定するシステムもまた存在しない。
そのうえ、歯科医師法や歯科技工士法では、国内での歯科医療に給される歯科補綴物の作製は日本国内の歯科医師と歯科技工士の資格を保有するものにしか、作製つまり技工を認めていないと法に規定していながら、一方では、そんな法律など存在しないかのように、中国などの海外委託技工物の輸入を、歯科医療補綴物としてではなく、雑貨と言う扱いで歯科医師の裁量権と責任に於いて認めてしまっているのである。

そこには当然国内法で掛かるような法の網は存在しない。
使用される材質や、作成者の資格は何も問われる事は無い。
医療に給されるサービスや使用される医療品や医薬品には当然ある、審査や認定制度も何も無い。

何故その様な患者さんや国民の健康や安心を脅かし歯科医療法、歯科医師法、歯科技工士法を骨抜きにするような解釈や曖昧さがまかり通ってしまうのだろうか。 

事前に厚生労働省が品質や安全に責を負うか、制度の盲点を塞ぐべきなのであり、事後に対処すると言う事にされれば、責任を負わされるのはこの場合、歯科医師ということになる。

医療の品質や精度の評価は、あくまでも医療者本人の自覚とモラル、自己研鑽に委ねられているのである。
だからこそ、歯科医師や歯科衛生士、歯科技工士と言った歯科医療専門職の資格やその責任は重いはずであるし、尊重されるべきであると考えてきたのである。
しかし、海外委託歯科技工物に関する限りモラル崩壊を起こしているのは、医療の現場ではなく、海外委託歯科技工物を、医療品としてではなく、単なる輸入雑貨物と解釈している国側にあるとしか思えないのだ。

歯科医療の現場には、神奈川ルールなどの指導医療官による恣意的な制度の悪用や解釈、歯科衛生士業務の恣意的な解釈、海外委託技工など、グレーゾーン、恣意的な曖昧な解釈による制度の乱用、末端の締め付けが二重三重に覆い被さっている。

歯科医師法、歯科衛生士法、歯科技工士法と言った法律は、各専門職の職務や職務範囲を規定しているだけではなく、自覚やモラルを律する事で、職務を行った結果なされる行為や生み出される価値が、劣ることのないように且つ、患者さんひいては国民全体に不利益とならないように制定されているのであると考えるのが妥当であろう。

しかし、その法律自体に瑕疵や想定外の事が現実に起きたときどうなるのか?
コストや安全に見合わない点数で医療を行いうるのか?
衛生士は本来の業務を制限されねばならないのか?
国内より安いという理由だけで、国内では守らねばならない法律や基準が適用されない中国などの海外技工物が流通していると言うような事態がゆるされるのか?

今のまま患者さんの利益や安全が担保され確保されているのかを、専門職だけが対応を迫られ責任を転嫁され、さらに不利益を甘受せねばならないのだろうか。

医療法や制度に問題があれば、一番に影響を受けるのは、各専門職であるように思うが、本当の被害者は患者さんであり最終的には国民とこの日本国が負う事になると思うのだが。

歯科医師法や歯科衛生士法、歯科技工士法は資格や職務を法定し、歯科医師法と歯科衛生士法は昭和23年のほぼ同時に、歯科技工士法は昭和30年に施行されている。

資格を法定するものであるが、その資格や身分の権利や義務を認定するだけではなく、むしろその資格や義務が患者さん、ひいては国民と国に対して如何に付与するかを根底においているはずである。
法や資格が患者さんや国民に不利益を与える事などあってはならないし、その様な場合は速やかに対処するか不利益を排除するのが法自体と国や行政の責務であるはずだ。

医療保険制度や歯科医療の現場に於いて、制度や法の瑕疵や不備に付いては何度となく指摘されてきた。 改定に次ぐ改定、大臣告示や政府の答弁なども何度も出されている。
しかし、そこには患者さんや国民の為に、あるいは患者さんの為に末端が負っている、結果的には患者さんに不利益や影響が及ぶ制度や法の瑕疵や不備についてはまったく触れずに、ただ小手先の改定と責任逃れの摩り替え論しか存在しないのである。

歯科関係の法律は抜本的な見直しがなされないまま、監督官庁や担当者の解釈だけで60年或いは50年と言った年月、放置されてきたと言ってよい。 グローバリゼーションや流通の変化、社会や経済環境の変化に対応していないのである。

これでは法や国家が、患者さんや国民への責任を果たしているとは言えないし、認めるわけにも行かない。
国政や社会の状況と、国の公式なアナウンスを見る限り、国や行政が国民の利益や権利を守る為に存在するのだと言う意義や意識が見えてこないのだ。

法や制度の見直しに対して、我々の側にまったく責任が無かったとは言わない。
むしろ、それぞれの組織の責任は大きいと言える。 
それについてはまた別に纏めるとするが、例えば歯科医師会が起こすスキャンダラスな事件があるから業界から正論が出せないと言うのでは困るのである。

国も各組織も要は既存の組織は制度疲労と自己保身にのみその存在を矮小化するばかりで、本来の役目や目的の為に行動出来なくなっているのだ。
こんな状況では、海外委託歯科技工物の存在が示す、法や制度の瑕疵や不備、行政の不作為を指摘し、改めさせようにも手も足も出ないではないか。

先のブログで記事にした歯科衛生士の職務範囲の見直しに関する陳情と署名簿については、わずか20日間の間で48.588名の署名が日本ヘルスケア歯科研究会に集まり、6月4日に杉山精一(歯科医師)、評議員の長岐祐子(歯科衛生士)、事務局秋元秀俊らが厚生労働省大臣秘書室に瀧ヶ平仁大臣付を訪ね、署名の山とともに陳情趣意書を手渡し、続いて医政局歯科保険課に日高勝美歯科保健課長を訪ね大臣宛陳情趣意書の写しを提出し、「歯科衛生士法の誤った解釈の是正」を求めるとともに「歯科衛生士法の改正作業に着手」することを要望したそうである。

更に、日本歯科医師会と日本歯科衛生士会の会長宛てに「歯科衛生士法改正に関する提言書」を提出したと言う。

本来なら患者さんや国民の為に組織がやるべき事を、組織の壁を越えた末端の連携が行ったと言う事である。

これについては、みんなの歯科ネットワーク、オープンWIKIに詳しい報告がございます。併せてお読みください。

同じ視点、問題提起として
以下に海外委託問題に取り組む「隗」を紹介します。


隗(かい)
国民と歯科技工士の権利を守るために活動するグループです。
http://www.geocities.jp/gikotake1965/kaitop2.html

隗では海外委託の民事訴訟を進めており、国家賠償訴訟を6月22日に提出する事になったそうです。

海外委託技工物に関する問題につき、国側が雑貨であり歯科医師の裁量権であると言うような法解釈をとる事は、患者さんへの不利益を国家が容認,し、行っているという事であります。 
私も遅ればせながら原告に加えていただけるようお願い申し上げたばかりであり、このブログをお読みになる歯科医師や歯科衛生士、技工士や患者さんの皆さんにも勇気を出して行動していただきたいと切にお願いしたい。

今後とも海外委託歯科技工物の問題や本質を国民や患者さんに開示すると共に、歯科医療の価値と品質を患者さんの為に守る意味でも、一部歯科技工士の問題提起と見過ごす事無く、歯科医療に携わる、いや、国の安全保障、社会保障に一部でも関与し関心を寄せるものであるなら、患者さんと国民の為の問題と捉えてご理解ご協力を頂きたいものである。

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May 14, 2007

歯科医師は医療を、技工士は補綴を

また更新の間が空いてしまった。 ブログをご覧になっていただいている皆さんに申し訳ないと思う。

私は みんなの歯科ネットワークで色々と学ばせていただいている。 歯科医療の問題、社会保障や医療保険制度、医療系技官の問題など。
歯科技工士には関係の無い事だと距離を置こうとする人も多いのだろうが、歯科技工の抱える制度的な問題、就労環境の問題、政治的な問題は、強く影響を受けているというより、歯科医療業界が抱える上記の問題の表れが歯科技工士と其の社会に縮図となっていることを気付かせていただいている。

みな歯科メルマガの編集も担当させていただいているが、思うようにキーボードを叩く事が出来ないでいる。
生活も出来ないような収入や技工料金の問題など、客観的に纏める事すら苦痛に感じる時もある。

私達歯科技工士の仕事や取り巻く環境は、今や危機的状況にある。
其の状況や理由、予想される将来像を伝えたいのであるが、歯科医師と歯科技工士の議論は、いつまでたっても技工料金など、補綴物の価値の取り合いに行き着くばかりで、お互いの資格を非難し、責任のなすりあいに終始してしまう。

ある先生が纏めている技工士関連の資料に寄れば、歯科医院の収入に於ける、補綴関連の割合は47.8%に達している。 現行の歯科医院経営で歯科技工に依存する割合が如何に大きいかをご理解いただけよう。
其の数値のすべてが、技工士による技工だとは言わない。
歯科医師が直接行っている技工も含めてのものだ。 

歯科医療というものが、医療と言うよりも「歯大工」と揶揄されるのも致し方ない部分もある。
補綴と言うものは、歯科医師が手がけ様が歯科技工士が作製しようが、品質としては何も変わらない。
むしろ、それだけをやってきた歯科技工士が手がけた方が、高い品質を維持できていると思う。

21世紀になり日本では構造改革の掛け声が吹き荒れた。 ここに来て、其の弊害も世間に知られるようになってきた。 しかし、世間と言う鍋の中からでは、どの業界も皆似たように苦境にあえいでいるものだから、どこも同じだよだとか、皆一緒だとかと言い合うばかりで、物事の本質が俯瞰できず、ネットカフェ難民や生活保護にももれた人達が、鍋の底に沈んでいくのも他人事、いや、むしろ悪い事に自分達も鍋で煮えあがりつつあるのに、鍋底に沈んだ人よりかましだと思うことで、鍋の状況に目を瞑り耳を塞ぎ口を閉ざしているに過ぎないのだ。

見ざる聞かざる言わざる。 21世紀を生きる術が鈍感力などというのでは悲しすぎる。
何故、社会の政治の業界の状況を直視しようとしないのだ。
鍋がひっくり返るとでも思っているのだろうか。
鍋を炊きつけて美味しい所を啜って行く存在にも気付いて欲しい。

表題に戻ろう。

補綴が歯科医院収入の47.8%に関わるのであれば、補綴物の価値が歯科医業収入の大きな支えであることは理解できよう。 医療保険制度であれば、歯科診療報酬点数票などにある歯冠修復および欠損補綴の点数が占める割合、技工的な診療行為が大きいという事であり、歯科医師も其の収入を大きな拠り所にしていると言える。
日本の国内法では、補綴を業務としてできるのは、歯科医師と歯科技工士に限定されている。
同一職務にダブルライセンスが存在する訳だ。 それ故、補綴は其の二つのライセンスの間で価値の取り合いとなってきた。

どこかで明確な線引きをしなければ、今の苦境から脱する事は出来ないのではなかろうか。

国は構造改革を理由に、医療保険制度にも大きなメスを入れてくる。 歯科医療業界が受けている圧力や変化も同じ所から来ている。 一旦、傷を抱えてしまった業界や組織は、反論する事も声を上げることも出来ずに、社会の圧力に潰されて行く。 或いは時代の変化、社会構造の変化から存在を認められなくなって消えてゆくものもある。

歯科医療業界はあまりにも身内に傷がありすぎた。 それ故何も反論できないままに、政府や官僚のシナリヲに流されて行く状況である。 

技工士会からの国会議員の誕生が、歯科業界の苦境を救う手段足りうるのだろうか。
鍋が揺らされあふれ出た汁が歯科技工から立つ人に見えてしかたがない。 言葉は悪いが、私には馬糞の川流れという言葉が浮かぶのだが。

歯科医師と歯科医師会には歯科医療の原点に戻って欲しい。 保険だからと言って医療行為を否定したり拒否したりと言った行為が続くのであれば、保険医を返上するだけではなく歯科医師免許を返上するべきだとさえ思う。
今ここに至っては、歯科医師は歯科の頚木、呪縛を逃れ、医療であることを真摯に問い掛けていただきたい。
ある歯科医師は言う「医療のシームレス化を図るべきだ」と。
まったく同感である。

補綴の価値をめぐって、身内でいがみ合っている状況ではない。 共食いをして何になると言うのだろう。
歯科医師は医療を、技工士は補綴を。
明確に職務を分けること、分けた上で一体となって国民の健康福祉に貢献し、社会保障の礎となる道を明確にするべき時代が来たのだと思う。

みんなの歯科シンポジウムの第一回が来月、6月17日に迫ってきた。
この先、あえて身内の罪や恥を晒し、身軽になって心機一転撒きなおしの始まりとしたい。

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November 18, 2005

日赤も変わる。 技工士も変わろう。

今日は、町の日本赤十字病院で公開講座がありました。

講師は山梨お口とコミュニケーションを考える会の古屋先生でした。

6時の集合で間に合うと思って5時45分に到着したら、要約筆記の方たちがすでに玄関で待っていてくれました。

話を聞いてみると、5時半に集合だったようです。

でも、講演には十分間に合いました。

古屋先生は山梨の塩山診療所で地域医療と訪問診療、様々なネットワークつくりに熱心に取り組んでいます。

一昨年の地域社会振興財団第252回研修会「お口とコミュニケーションを考える集い2003」に参加して以来の再会です。

Continue reading "日赤も変わる。 技工士も変わろう。"

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